リレーコラムについて

「そだてる」を考える。

鶴香奈子

福本伸行という漫画家が好きです。

『カイジ』や『アカギ』と聞けばピンとくる方も多いのでしょうか。
「そんなの知らないし、聞いたことない」という人は
正直言ってかなりうらやましい。
なぜなら、初めて彼の作品に触れたときのあの震えを、動悸を、躍動を、
これから味わうことができる人なのかと思うと、あぁもう心底うらやましい。
(いわば、福本伸行処女とでもいうべきか)

福本作品について思いの丈を述べはじめると
このコラム上に最低半年は居座らないといけなくなりそうなので
しぼりにしぼってひとつだけお話しして、
今週の締めとさせていただこうと思います。

妊娠判明前、私の趣味はスロット(ときどき麻雀)でした。
馬やボートには全く興味ありませんでした。
夫(当時彼氏)とはデートらしいデートをした覚えはありません。
「今日どこ行く?」という会話は
映画なのかカラオケなのかネズミーランドかという意味ではなく、
どのエリアのどの店舗で、何のイベントのどこの台を攻めるかという意味でした。

そんな賭け事好きなカップルですから、
ギャンブル漫画の金字塔と呼ばれる福本作品は
当然2人して崇拝しているわけで。
多くの福本ファンが彼の作品を愛する要素の一つに、
作中に散りばめられた数々の「名言」の存在があります。
中でもとりわけ有名なもののうちのひとつ。

「金は、命より重い」

まぁ、これだけ見るとただの非人道的な発言のようですが、
このセリフが出たのにはちゃーんと深い背景があります。
(よかったらぜひ読んでみてください)
私も夫も、この言葉を信じ、生きてきました。
私のおなかに、このちいさな命が宿るまでは。

育児は育自である、という言葉を聞いたことがあります。
言葉遊びと言われてしまえばそれまでですが、
私は素直に、いい言葉遊びだと思っています。

「そだてる」のは、子どものことだけではなく、

夫として、妻として、父として、母として、
家族の一員としての自分を育てるということ。

誰もが頭じゃわかっているけれど、
実行するのは、そこまで簡単なことじゃない。
でも、毎日ちょっとずつでいいから、ゆっくり成長していく。
このことを忘れずに、子育て、いや、家族育てに励みたいと思います。

子どもが出来たことをきっかけに
一切のギャンブルやムダ遣いから当然のごとく足を洗った私たちは、
昨年の11月に結婚式を挙げました。
そのとき作っていただいた寿ビデオの中で、
夫はこんなセリフを吐いています。
「僕ら、やっとわかったんです。
 金も、命も、重いんですよ」 と。

さて、のらりくらりとお送りしてきました育児日記ですが、
本日でおしまいとなりました。
お付き合いくださった方々に、厚く御礼申し上げます。
次週のコラムですが、
2009新人賞同期の大重絵里さんにお願いいたしました。
今年のバンクーバーで人気に一気に火がついた
カーリングの本橋選手似のかわいこちゃん(先輩ですが)です。
確かいま彼氏いなかったと思います。
いたらごめんなさい。
いなかったらなおのことごめんなさい。

では、大重ねーさん、よろしくです。

つるかなこでした☆

     〜本日の育児日記〜
      (生後20日め)

   7:20 おしっこ おっぱい
  10:10 おしっこ おっぱい
  12:00 おふろ
  12:30 おしっこ おっぱい
  14:30 おしっこ おっぱい
  17:00 うんち おしっこ おっぱい
  20:10 うんち おしっこ おっぱい
  22:40 おしっこ おっぱい
   0:40 おしっこ おっぱい

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