リレーコラムについて

TBC

清水清春

みなさんは、自分の精神年齢が何歳くらいだと思いますか?
先月無事に生誕50周年を迎えた僕は、なんとなく10歳くらいではないのかと。
精神年齢と言ってしまうと「おっさん大丈夫か?」となるんですが、
なんというか、タマシイというか思考気質の核みたいなものの年齢が10歳だと。
そんなふうに感じることがあります。
しかも僕の場合、どうも肉体的活動をしているときに
その“子どもダマシイ”が顕著にあらわれる傾向があるみたいなのです。

今年の6月まで、僕は金沢にいました。
市内には2つの川が流れていて、ひとつは室生犀星で有名な犀川、
もうひとつが友禅流しが行われる浅野川です。
住んでいたマンションがちょっとだけ犀川に近かったので、
ときどきダイエットのために河川敷をウォーキングしていました。
北陸の風は、とても気持ちがいいものです。
特に秋の、ちょっと寒くなりかけの頃の冷ための風が
軽く汗をかいた顔にあたるのが格別です。
普通はみんなi-podとかで好きな音楽を聴きながら歩くのでしょうが、
僕はなにも聴かない「素歩き」です。歩いている途中で飽きるやろ、
と思いきや、川べりの家とか道端の草とか、なんだか見るもの見るもの
やたらと興味が湧いてしまいます。これはもう傍から見れば怪しい中年男。
ランニングハイみたいなウォーキングハイで、なんか脳内に
ヘンな物質が分泌されるのでしょうか。

そんなある日、いつものウォーキングコースをちょっとはずれれば、
バッティングセンターがあることを知りました。
僕はいちおう元高校球児なもので、「こら打たなあかんやろ」と行ってみると、
少年野球の子どもたちとかがみんなパコンパコン打ってます。
行ったことある人は知ってると思いますが、球のスピードが調節できるように
なっていて、ゲージに入ると前の人が何キロの球を打っていたかわかるんです。
ユニフォーム姿のおにいさんと交代で僕が入ったゲージは、
なんとMAXの140キロになってました。
ふつう久しぶりだから110キロとか遅めに変えればいいのですが、
なーんか、視線を感じるんですよね、後ろから。
「俺は140キロ打ってたけど、おっちゃんどうするの?」みたいな。
「無理やと思うでー」みたいな。「90キロくらいにしといたら」みたいな。
(これは意地でも140キロを打ったる!)
当然ながら空振り4割ファウルチップ4割、どんづまりぼてぼて2割って感じで。
打ち終わったというか振り終わった僕の打席を見終わると、
例のおにいさんは勝ち誇ったような目をして帰っていきました。
(このままでは終われん!)
そこから何球打ったでしょうか。気がつけば血豆の中に血豆ができて、
それもつぶれるほど手はぼろんぼろん。
心はすっかり10歳の頃に観た巨人の星の「重いコンダラ」です。
ていうかこれは単なるおっさんの意地っ張りですね。

そんなことから始めたバッティングセンター通いは、広島に戻っても続いてます。
TCCにはTRC(TCCランニングクラブ)なるサークルが存在するらしいですが、
誰か僕とTBC(TCCバッティングクラブ)をつくりませんか。つくりませんよね。

ということで、1週間のお付き合い、みなさんどうもありがとうございました。
振り返れば、自分の視点で見て興味深いものというよりも
自分自身の話ばかりしていた気がします。失礼しました。
次週コラムのバトンを渡すのはほんとにランナーで、
このTRCのメンバーでもある電通九州の小川勝己くんです。
かつて広島でいっしょに仕事をしていましたが、福岡に行って何を悟ったか、
もうほとんどトライアスロン選手状態という話です。
久しぶりに彼の話が聞ける、いや読めるのを楽しみにしています。
小川くん、どうぞよろしくお願いします。

清水清春の過去のコラム一覧

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3330 2012.12.12 うまずい広告
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