リレーコラムについて

広告の匠

中澤昌樹

突然ですが、
「劇的ビフォーアフター」、あれ大好きなんです。
先日の2時間スペシャルは
「wiiでやわらかアタマ塾」をやってるうちに見逃してしまいましたが、
見てしまうと、必ずと言っていいほど泣いてしまいます。

何に感動するかって、やっぱり「匠の技」。

「長男がベランダで寝る家」とか、「三角形の家」とか、
「トイレが玄関の家」とか、
聞きようによってはすごく楽しそうですが、
実際はかなり住みにくいであろう家を、
匠はそれこそ劇的に大改造してくれます。

しかも、ただ今ふうのおシャレな家にするというのではなく、
そこには必ず「家族のこだわり」が反映されていて、
5人の子供それぞれに部屋があったり、
2万冊のマンガがきれいに収納されていたり、
何と言うことでしょう、ひいおじいちゃんの代から残る大黒柱が、
家族の食卓を彩るダイニングテーブルに変わっているではありませんか。

「厳しい条件」のもと、「依頼者の意見をきっちり取り入れて」、
しかも「みんなが納得する、最高の結果を残す」。

見てるほうはそのプロセスに感動するわけですが、
何と言うことでしょう、それはまさに
広告に共通するプロセスではありませんか。

だから私は番組を見るたびに、
本当のプロの仕事というのはこういうことを言うのだなぁ、
いま自分がやっていることはそれとは程遠いけれど、
この先、いつかは「広告の匠」になれるのかなぁと、
ついつい物思いに耽ってしまうのです。

そんな「劇的ビフォーアフター」ですが、
番組が終わっていたことを、つい先ほど、知りました。

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