リレーコラムについて

よっしーお見合い大作戦? 〜 主役は浪花節さん?篇 〜

芳谷兼昌

お茶を飲むことになった僕たちは、
ホテルのラウンジに入った。

ここで浪花節さんについて説明しておくと、
カレは大きな会社の元お偉いさんである。

だからなのか ↓

僕たちをオーソドックスな木のイスのテーブルに案内したウエイトレスに

浪花節さん、

「ワシはソファがええなぁ」

とダダをこねた。

うひょ〜、やるぅぅぅぅ。
さすが元お偉いさん!
がんばれ!浪花節!
横柄と思われようが、
ワガママと思われようが、
我が道を行くのだ!

しかしウエイトレスも負けていない。

「あいにくランチのご予約で満席でして」

さぁ、どーする浪花節さん!
次はどんな攻撃を見せてくれるのだっ!

「しゃあないでんなぁ」

お、折れるんかいっ!

僕の正面にキャサリン。
その横に座った浪花節さんがまず口を開いた。

「芳谷はん、きれいなお嬢さんでっしゃろー」

「はぁ、そうですね」

次にキャサリンに顔を向け、

「ほんまにきれいにならはったなぁ」

「ありがとうございます」

「芳谷はんは子供の頃ゴンタでな〜。
 でも今はスポーツマンや」

いや、スポーツしてたんは学生の時や。

「ワシもゴンタでな〜。
 淀川を泳いで渡ろうとしたらエライ流されてもうてなぁ」

なんの話やねん。

「最近の政治はペラペラペラペラ・・・・・・・・・・・」

もう僕の耳には言葉が入ってこなかった。

しかしキャサリンを見ると、
浪花節さんにカラダを向けフムフムと聞いている。

そーゆーとこ、好感が持てますな。

「そろそろ帰ったほうがええ?
 帰ったほうがええ?」

と浪花節さん。

「いやいや、お時間が許すならいらっしゃってください」

「ほんじゃ、もうちょっと」

帰れよっ!

つづく

NO
年月日
名前
5726 2024.07.26 麻生哲朗 このターンのアンカー
5725 2024.07.25 麻生哲朗 形のない絵本
5724 2024.07.24 麻生哲朗 汽水域
5723 2024.07.23 麻生哲朗 ピアノマンと嘘
5723 2024.07.21 権八成裕 俺、実は、CM一個考えたんだよ 〜あやしいバイト・後編〜
  • 年  月から   年  月まで