リレーコラムについて

中学のときの話。

山上陽介

鳥居くんは、中学のときの友人です。

隣のクラスだった鳥居くんは、
自分のことを「ギャグ仙人」と称していました。
常に制服の胸ポケットに忍ばせていたのが、
「ギャグノート」と名付けられた、ボロボロのメモ帳。
なんでも、そこには、ダジャレが1000個書き留めてあるんだそうです。
「1000個のダジャレを考えつかないと、ギャグ仙人にはなれない」らしいんです。

鳥居くんに「なんかダジャレ聞かせて」と頼むと、
「ギャグノート」をパラパラとめくりながら、
即座にいくつかのダジャレを披露してくれます。
「忍者は何人じゃ?」「床屋に行くとこや」「火傷したんやけど」
「花瓶を割った。ガビーン!」「サイダーは天才だー」

僕は「ギャグノート」の中身を見せてもらったことはないけれど、
そこには、ホントに1000個のダジャレが書いてあったのかも。
だって、鳥居くんが「ギャグノート」をめくると、
いつでもどこでも、すぐに、しかも立て続けに、
毎回違ったダジャレが出てくるんだから。

鳥居くんは、いま、地元で八百屋をやっているそうです。
あの「ギャグノート」、まだ残ってたりすんのかな?
「ネギ値切っていいよー!」「ブドウ一粒どう?」なんて、
お客さん相手にダジャレかましてたりすんのかな?

NO
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