リレーコラムについて

雑談という恐怖時間に備える

北恭子

仕事に必死になっていたら、

仕事以外の話ができなくなってしまった。

飲みにいっても、仕事の話ばかり。

普通の会話を、普通にできない。

 

そこで編み出したのが、

これさえ聞けば、きっと仲良くなれる質問。

 

「小学校のとき、何の習い事してた?」

これが結構、盛り上がる。

習い事には人となりがあらわれる。

 

私はというと、週5で毎日違う習い事をしていた。

 

たしか、

【月曜】:英語劇

【火曜】:習字

【水曜】:くもん

【木曜】:ECC

【金曜】:水泳

みたいな感じだ。

くもんの宿題は大体間に合っていなかった。

たしかピアノもしていたが、もはや何曜日だったか忘れてしまった。

 

その中で続いたのは、

【英語劇】と【習字】だった。

 

習字はとにかく好きで。

自分の手癖を修正しながら、お手本そっくりに書くことに集中する。

明確なゴールに向かって小さな成功体験を積み重ねる。

コツコツやるのは嫌いじゃない。

 

頑張ることで、美しいものが出来上がる感覚も好きだった。

自分の書いた字に、自分で惚れ惚れしたりして。

その頃から文字の美しさが好きだった。

 

【英語劇】の方も、おもえば言葉である。

その英語劇団体のスローガンは

「ことばがこどもの未来をつくる」。

 

母語は、

思考とアイデンティティ確立の重要な要素ととらえ

英語と日本語の枠を超えた、「言語力の基礎」と

「ことばそのものへの興味」を引き出そうという思想だ。

 

そこで私は、

ロミオとジュリエットや、ヘンゼルとグレーテルなど

世界の名作を、英語と日本語両方で覚え、劇をしていた。

新しく出会うことばとその意味について、

物語と身体をつかって体験した。

 

 

ちなみにメンバーは

小学生から大学生まで異年代が集まっていて

そこに上下関係はないという海外的カルチャーだった。

敬語禁止。全員下の名前呼び。

幼い子が口を開けば、上はうんうんと聞くのが常だった。

もはや上の方が立場が下だ。

 

部活もせず、そんな中で育った私は、

中学に上がって早々、先輩に向かって

「先輩にはいつまで敬語で話さないといけないんですか?」

と聞いてしまった。

ぞっとした顔をされた。

いつまでとかないのだ。

 

最近はちゃんと敬語が使えるようになりました。

でもたまに

タメ語が混ざってるよ

と言われます。気をつけます。

 

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新人すぎて投稿しても、名前が表示されませんでした。

思えばまだ、登録用の情報を集約いただいている最中でした。

(後から多分表示されるはず…)

2022年TCC新人賞をいただきました、

北恭子と申します。

よろしくお願いいたします。

NO
年月日
名前
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5691 2024.04.20 長谷川輝波 言葉オブザイヤー@韓国の街中
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