リレーコラムについて

花が好き。

桃林豊

A:どうだい?このタイトル?

 

B:いいねぇ、デジタルの話が続いた後に

デジタルのかけらも感じねーな。ただ・・・

 

A:ただ、なんだい?

 

B:広告のかけらも感じねーけど、大丈夫かい。

 

A:まぁまぁ、慌てなさんな。

この何行か後には、

「たった5日で覚醒!

はじめてのコピーライター実践練習!」

ってのを紹介するから。

 

B:またまた、いいねえ。

こんだけコピーライターが見ている中で、

言うねぇ。

 

A:よせやい。おめーが褒め続けてくれないと、

心が折れて、書くのやめちまうよ。

ちゃんと褒めとくれよ。

 

B:よしきた!よ!大統領!

さ、つづけて。つづけて。

 

A:まぁまずは、花の話をさせておくれ。

 

B:いけずな大統領だねぇ。

あんまりもったいぶると、

離脱しちゃうよ。

 

A:わかった。わかった。あと数行だから。

でね。よくよく考えてみたら、気づいちまった。

おいら、花のこと、そこまで好きじゃねーんだ。

 

B:おやおや、この人おかしくなっちまったかい?

 

A:わかったんだよ。おいらね、花を見てはね、

“この花を見て「きれいだなー」って思う人”を想像して、

なんかいい気分になってたんだよ。

 

B:なんか、ちょっとキモいんですけどー。

 

A:まぁ〜キモいか。キモいかもねぇ。

でもね、この感覚って

すごく広告的じゃないかい?

 

B:お、いきなり来たねぇ。広告の話。

 

A:考えてみろよい。商品から、

その商品の先にいる人を想像するってのが

広告の基本だろい。

 

B:そうだろい。そうだろい。

 

A:その広告的思考が染み付いてっから、

好きでもない花のことを

好きと感じられるってわけだろい。

なんか、この世のすべてのものを

好きになれそーじゃねーか!

 

B:おいおい、こりゃだいぶ昂ぶっちまったねぇ。

 

A:なんかね。久しぶりに広告やっていて

良かったって思えたからよ。

 

B:えぇ?そこで?

もっとでっかいキャンペーンでドーンとか、

素敵なコピーでバーンとか、

賞を取ってデーンとかじゃないのかい?

 

A:あぁ、そうね。そういうアピールしておかないと

夢がないか。でもね。でもね、なんだよ。

 

B:なんだよ?

 

A:コピーライターってのは、

こう漠然と感じてるものを

はっきりと言葉にできたとき、

喜びを感じるんじゃね〜のかい。

しかも、今回は、

自分が広告に携わってたことが理由という

二重の喜びが重なったわけよ。

え?わからねぇ?

 

B:さぁ、さぁ、いよいよ

離脱率上がってきたよぉ!大丈夫かい?

 

A:そりゃ、ちょうどいい。

先輩方は、そろそろいなくなったかな。

じゃ、本題行こうかね。

 

B:待ってました!

 

A:「たった5日で覚醒!

はじめてのコピーライター実践練習!」

 

B:読んでる人は、だいたいはじめての人だからねwww

 

A:よせやい。恥をしのんでこんなこと話すのはね、、、

 

B:おいおいまた講釈たれはじめますか。

 

A:おまえ、そういやー全然俺を褒めねーな。

 

B:よ!話が長いぞ!大統領!

 

A:大統領はそんな万能じゃないよ。ま、いいですよ。

じゃ、行きますよ。

 

B:早く行け!大統領!

 

A:本当に初めての人も。

その人の面倒を見てる人も、

もしよかったら使ってみてください。

おいらが、やってみて、うまくいったメソッドなので。

 

B:かー。メソッドとか言うね〜!大統領!

 

A:ちょっと黙ってておくれ。さてさて。

先ほどの花のくだりでも触れましたように、

コピーの基本は「発見」にあるのだと思います。

この「発見」というのが、まぁ若い人に伝えるのが難しい。

 

B:コピーライターなら、言葉にして伝えろ!

 

A:だから、黙っておいておくれ。

もしも、打ち合わせにコピーを書いていっても、

CD「まちがってはないけどなぁ〜」

CW「え?まちがってないなら、いいんじゃないですか?」

CD「なんかな〜・・・」

CW「え?意味わかんないっす」的な空気感が漂って、

なかなかコピーが採用されないなぁと悩んでるなら・・・

 

B:あんただって、

そんなことしょっちゅーじゃねーか。

 

A: だから黙ってろって言ってるだろ。

でね。そんな人は、もしかしたらまだ

「発見」するための視点作りが

できてないのかもしれねーんですよ。

 

B:でもよ〜視点ってさぁ、

個性っちゅーか、才能っちゅーか

その人の生い立ちとかそうゆうのに

よるんじゃないんですかね〜。

 

A:だ・か・ら。

B:だ・か・ら?

 

A:それを強制的に作っちゃおう!っていうのが

この「たった5日で覚醒!

はじめてのコピーライター実践練習!」よ!

 

B:そんな簡単な仕事じゃないでしょー。

 

A:まぁまぁ、物は試し。聞くのはタダ!

では手順です!

1.  信頼できる師匠を捕まえてください。

5日間連続で面倒を見てくれる人です。

(ちょっと辛口ぐらいの人がいいです。)

2.  1日100個、身の回りで発見したことを

できるだけシンプルに書き留めてください。

3.   師匠に見てもらって、

その発見の「発見レベル」を

ランク付けしてもらってください。

たとえば、

S:なるほど!!考えもしなかった!

A:わかるわかる!確かにそうだね!

B:まぁ、そうね。俺はそこもう見つけてたよ。

C:よくみんなが言ってるやつね。

D:それ発見か?フツーor常識

E:意味不明!

もっと細分化してもいいけど、↑こんな感じで。

4.  2〜3を5日毎日続ける。

たった、これだけです!

 

B:これだけ?

 

A:そう。これだけ。

これで、5日後には、

コピーが劇的に進化します。

 

B:いやいやいや、そんな簡単じゃないでしょ。

 

A:ちなみに、言っておくと、

最初はみんなCやDが多いです。

で、すこしBがあるぐらい。

続けると、だんだんSやA、あとEが増えてくる。

Sはもちろん、素晴らしいけど、

Eが書けることも大切で、

意味不明な発見ができることは、

ものすごい原石かもしれないわけよ。

 

B:もしくはものすごい文章が下手。

 

A:まぁそれなら、上手になればいいだけだから。

でね。ちょうど5日ぐらいやると、

視点も思考も想像もどんどん細かくなっていって、

同じよーに脳を使って、コピーを書くと、

「発見」のあるコピーが書けるって、寸法よ!

 

B:そんなうまくいくのかねぇ。

 

A:まぁ、たった5日で結果が出るんだ、やらない手はないだろ。

1日100個の発見は、結構大変だけど、

そのぐらいやったほうが、SやEが出る確率が

上がるかな。まぁ、アレンジはお好みで。

 

B:効果が出なかったらどーしてくれるんだい?

 

A:え?それは〜自分が選んだ師匠が悪いってことだろい。

 

B:おぉ!逃げ腰だねぇ。

 

A:なに言ってんだいベラボーめ、

あとは、師匠と2人3脚がんばってくれよって話よ。

さ、ここまで頑張って書いた俺を

もっと褒めてくれい!

 

B:えらいぞ!よ!大統領!

 

A:おめーは、褒めるボキャブラリーすくねーなー!

 

B:てやんでい!日本語は外国語に比べて

褒め言葉が少ねーんだ!

 

A:そうなんかい?

 

B:そのかわりネガティブな言葉の

バリエーションの多いことったら。

 

A:そんなんだから、

世の中悪口や批評だらけじゃねーか。

 

B:しらねーやい。コピーライターなら、

もっと褒め上手になりやがれってんだこの野郎!

 

A:そうだねぇ。あんたいいこと言うねぇ。

コピーライターから

たくさんの褒め言葉が広がらねぇかなぁ。

 

B:日本語に褒め言葉がなければ、作ればいいしな。

 

A:コピーライターは「発見」して「褒める」職業だもんねぇ。

 

B:俺のことも褒めてくれよ。

 

A:まぁ、商品をベタ褒めするかは別として、

面倒見る子は褒めてやりたいねー。

 

B:褒め言葉は、言葉の花束ですな。

 

A: じゃ、せっかくだから

花の話をもう少しするとね。

 

B:花はいいって、もう。

 

A:花について話したいんだよ。

 

B:どーぞ。どーぞ。もう100%離脱するぞ。

 

A:花ってさ、よく見ると、めちゃくちゃグロいでしょ。

 

B:お、あんた、たくさんの人を敵に回したねぇ。

 

A:よく見てみ。

めしべおしべがわしゃわしゃってあって、

花によって、花びらの色もつくりも、すごいことになってて。

南国の花ななんて、

どう進化したらこうなるの!?的なのたくさんあって。

 

B:お、さらにぶっこむねー。

 

A:でね、思うんですよ。

あれだけ千差万別な形をした花を

愛せる人間は、もっと人を愛せるんじゃないのかって。

人間なんて、大した差じゃないよ。

 

B: ん〜レベルEだな。

 

○       ○      ○

 

さてさて、遊ぶように書いてたら、

ちょっと長くなりすぎました。

しかも、時間がやばい。。。

なので、オチもないまま、ここからキュッと。

僕が、このメソッドを考えたのは、

コピーの本はたくさんあるし、講座もあるけど、

もっと基礎的な「腕立て伏せ」みたいな、

これやれば必ず筋肉つきます!みたいなのが

あってもいいのになぁと思ったことがきっかけです。

演劇や映画の世界にはあるのに、

広告には少ないなぁと。

僕が無知なだけかもしれませんが。

 

ただ、こんな僕が考えるメソッドよりも、

もっと素晴らしいメソッドが

きっとコピーライターの方がこれだけいらっしゃれば、

作れるんじゃないかと思うんです。

 

優秀な若い子たちが、クリエーティブを志したのに、

いくら書いてもうまくいかない〜って、

去っていってしまうのを見て、

もったいないというか。悲しいというか。

正しいトレーニングを提供できたらいいのになと。

そのほうがコピーや広告を好きになってくれる人が

増えそうだなって思うんです。

 

ぜひ、コピーライターのみなさんに、

もっと具体的にコピーがうまくなるメソッドを

開発してもらえませんか?お願いします。

 

さてさて、こんな洪水のような文章を

最後まで読んでくださった人がいたら、

本当にありがとうございます。

 

あしたは、もっと短く書きます。

 

桃林でした。

 

 

あ、最後に、

花について、

色々考えるようになったのは、

妻が、花を好きだからです。

それが、たぶん、きっかけです。

いつも、本当にありがとうございます。

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