リレーコラムについて

ぜんぶ塗りこんでの白

桃林豊

A:

CMの撮影現場ほど

いろんな種類の人が集まっている場所って

あるのかな。

 

いろんな生い立ちの、

いろんなライフスタイルの、

いろんな性格の、

いろんな価値基準を持った人たちが、

あつまって、

ひとつの広告をつくるために、

汗をかいて、進んでいく。

お金のためだけじゃないものを。

見る人をできるだけ喜ばせたい、

好きになってもらいたいと思って。

 

そんな現場に触れるだけでも、

この業界に入って、よかったなと思える。

知らなかったら、

自分は全然違う人間になってたろうなと思える。

 

他に、そんな現場、あるのかな。

きっとあるんでしょうね。

あってほしいと思う。

 

 

ぜんぶ塗りこんでの白。

 

 

もしくは、

 

 

ぜんぶ塗り重ねての白。

 

 

これは、最近自分が考えるきっかけにする、キーワード。

 

 

何も塗らないでの白。

 

 

とか、

 

 

白しか塗らないでの白。

 

 

より、豊かな白なんじゃないかなーと。

 

 

いろんなニュースを見たり。

 

子どもたちの成長を感じたり。

 

自分や、その周りの未来のことを考えたり。

 

個人の中でも、世界の中でも、

いろいろ嫌なことがあっても、

それでも、明るい方へ進むためには、

なにができるんだろう。

 

そのとき、その人を支えになる言葉なのか、

コンテンツなのか、プロダクツなのか、サービスなのか、

それらを世に送り出す助けになりたいなと思っています。

 

B:なんでい、なんでい、

真面目に書いて、つまんねーな。

 

A:ってやんでぇ。これはその、あれだ、

うちの両親がお前の仕事はよくわからんなって言うから

書いてみただけの、他人様には、どーでもいー話よ。

 

B:へん。だったら、もっと気の利いたこと書いてやれよ。

こんなクライアントやってるとか、

こんな有名人撮影したとか、

なんか、わかりやすく親が喜ぶのあるだろー。

 

A:それな。ニガテなんだよな。

 

B:苦労ばかり重ねられて、おかげで白の髪になりましたなんて言われるぞ。

 

A:それな。ほんと、ご心配ばかりおかけして、すみません。

 

では、今日はここらで。

もう1回ぐらい、書きます。

桃林でした。

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