リレーコラムについて

映画のキャッチコピーが好き

滝村泰史

樋口尚文さんからバトンを受け取った、滝村です。
樋口さんは、広告制作者でありつつ、
映画評論家や映画監督としても有名ですよね。

映画といえば、
僕がコピーに関心をもったきっかけは、
キャンギャルが色っぽい口紅のCMでもなく、
グラフィックが美しいウィスキーの広告でもなく、
中学生の頃に見た「角川映画のCM」でした。

若い方はご存じないと思いますが、
日本映画が斜陽になりかけていた70~80年代、
映画を観に行くことを1つのお祭りに見立て、
とにかく大量にCMを出稿して、映画と原作本と
主題歌をいっぺんに売ってしまおうという
メディアミックスを仕掛けたのが、
角川書店の若き社長、角川春樹さんでした。

当時「角川商法」と言われたそのやり口に、
まんまと乗せられたのが、中学生の僕でした。

CMに出てくるフレーズは、たとえばこんな感じ。

母さん、僕のあの帽子、
どうしたでしょうね?(人間の証明)

狼は生きろ 豚は死ね!(白昼の死角)

歴史は俺たちに
なにをさせようとしているのか
(戦国自衛隊)

そして、あの名コピー。

読んでから見るか、見てから読むか

とにかく繰り返しテレビから流れてくる
そのフレーズを呪文のように暗誦し、
原作を買い求め、映画館に足を運んだものです。
(当時、角川文庫の紙のしおりは、
そのまま映画の割引券になっていましたね)

ま、昔話はこれくらいにして。
そんなふうに育ったせいか、
いまだに映画のキャッチコピーには目が行きます。

で、仕事ではまったくないのですが、
古今東西の名作映画に
勝手にキャッチコピーをつけるお遊びを
仲間内でやっていました。

今週のコラムでは、そのいくつかをご紹介します。
もちろん、角川映画のようなマニアックな映画は
出てきませんので、ご安心ください。
まずは明日。あのマフィア映画です。

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