リレーコラムについて

誰かに「おもしろい」を科学してほしい。

松井一紘

はじめまして。
フロンテッジの山際さんに
バトンを受け取りました。
TYOの松井一紘と申します。

すごくかしこまってますが、
そもそも誰にかしこまってるんでしょうか。
僕のコラムを読んでくれる人なんて、
この地球上に何人いるんでしょうか。

それでも読んでくださる人のために、
ちょっとは丁寧にしたためたいと思います。

いつもお世話になっているBOOKOFFさんのお仕事で、
2020年TCC最高新人賞を獲ることができたのですが、
(いやもうなんかいやらしい。最高がついた賞を述べてるだけなのに、
もうなんかすごく自慢しているような気がして調子乗ってる気がする)
この賞が獲れた半分以上は、監督の佐藤渉さんの「演出力」のおかげだと日々思っています。

この佐藤渉さんは、実は同じ弊社TYOに所属する演出家でして、
僕が入社したときから、一方的にいつか一緒に仕事したいと思っていた先輩でした。
(でもちゃんと会話したのはそれから5,6年後のことだと思います)

僕の一方的なラブコールあって、最近はようやく年に数回ご一緒できる
チャンスがあるのですが、毎回企画打ちの前は手汗がダラダラになります。
だってもう、企画もめちゃくちゃおもろいんですもん。
一緒のチームなんですけど、プチ企画競合みたいなことをやって、
そこで予選突破できなければ、クライアントに提案するまでに至りません。

毎回打ち合わせで「おもろいな〜」とか「やられたな〜」とか思っちゃうんですが、
この「おもろい」という感情を、広告は最近無視しがちなんじゃないか、
と私は思うのです。

かれこれ10年前くらいからでしょうか、
デジタル技術の向上にによって、広告効果がよりクリアに
数値化されるようになりました。

「おもしろいだけじゃ、ダメなんだよ!」

これが、今や広告界の常套句となりつつあります。
まぁ、当たり前です。

広告主は一度に数億円、数十億円を投資して、
それ以上のリターンを求めているわけですから。

よって、「効く広告」というものが大前提になるわけですが、
一方で物分かりの悪い僕は思うんです。

「おもしろいも数値化せぇや!」と。

さも面白かったら罪な感じするじゃないですか、今。

実際どうなんでしょうか。

これは僕の直感なんですが、
おもしろくないものよりも、おもしろいもののほうが、
絶対データ的にも効果的になる気がしてならないんですけど。

こんなにデータ化されている昨今で、
その「おもしろ曲線」みたいなものをまだ人は発見できていない
ような気がするんですけど。

「効く広告」「おもしろいだけじゃだめ」もいいけれど、
そろそろ「おもしろいとこのような曲線が生まれる」
みたいなことを科学するような分析家がでてきてもいいと思うんですよね。

10年ぐらい前は、その左脳的な分析というか、
確実に明らかにできるところを明らかにしていったような気がしますが、
僕は正直、けっこう飽きてきました。
なのでこれからの10年はより右脳的部分も、ぜひ分析してほしい。

そこに新たなマーケティングの発見があるような気がするんです。

じゃないと広告も痩せ細って、
どんどんつまんなくなっちゃいますよね。

広告は基本的に人間の時間や空間を邪魔して
出現してくるものなので、せっかくだから
その代わりに楽しませてあげたいなぁと。

といった感じで今日はこの辺で。
明日書くことあるのかな。
こうやって僕が日々影響を受けている人を出しながら、
シリーズ感を出していこうかしら・・・

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