リレーコラムについて

「褒め」と自己評価と他己評価

河西智彦

たぶん、今日が最後のコラムです。

コラムのテーマは、「褒め」と自己評価と他己評価(他人からの評価)。

 

こんな話はきっと、心理学の本にもっとわかりやすく書いているだろうし、すでに有名な話なのかもしれません。偉そうに映ったらすいません。どうかご容赦ください。

 

さて、自己評価と他己評価のバランスって人間の行動や発言の反応にかなり影響を与えると思います。

 

自己評価>他己評価、だと「認めてほしい」「褒められたい」という承認欲求にもなるし、「認めさせてやる」というモチベーションにもなる。

でも一方で自己評価が高すぎることで周囲からは「プライドが高い」と相手にされなくなることもあるし、「あの人なにした人?」って言われがちだったり。

 

一方、自己評価<他己評価、だと謙虚な人になったり、ある程度攻めた発言をしても炎上もしない。でも他人ほど自分自身を評価していないので欲がなかったり、本来なら到達できる場所へ行けなかったりする。

 

となると理想は、自己評価=他己評価。

 

でも、これめちゃくちゃ難しいですよね。他己評価って言っても相手によって自分の点数違うので。さらに、気づかないうちに他己評価が上がっている場合もあるし、自己評価があがってしまう場合もある。

 

いや本当に難しい。まぁ、自己評価<他己評価がいいですよね。

 

そして、ここで登場するのが「褒め」です。

なぜでてくるかと言えば、「褒め」は自己評価をアップさせるツールだからです。

褒められることで「これでいいんだ!」と自信がつくので自己評価は上がります。

 

ただし。いまの時代、「褒め」が多すぎるんです。部下に気を使う、会社を辞めないようにする、余計な軋轢を生まないようにする、そのために「褒め」が氾濫しています。

 

もちろん褒められることで急激に伸びたりする人がいるのもまた事実。

 

でも危険なのは「褒められすぎること」。

自己評価が上がっていくといつしか他己評価を上回ってしまうので、裸の王様になるし、それ以上成長しないし、発言に対してのネガティブ反応も増えていってしまう。本当に危険です。そもそもいまは「褒め」も本心じゃない場合ありますからね。

 

僕なんかすぐに自己評価が上がる「些細な褒めであっさり倒せるスライム人間」なので、褒めに踊らされて自己評価を上げないように気をつけようと思います。

 

ちょっとの褒めは自信になるけれど、褒められ過ぎは「毒」になる。まさに「褒め殺し」の時代ですね。

 

なお、お笑い芸人の中では「妻が「うちの旦那がいちばん面白い」と言っている芸人伸びない説」というのがあるらしく、

自己評価と他己評価と褒めの関係を考えると理由がなんとなくわかります。

奥さんから褒められまくっていることで自己評価が上がりすぎて「これでいいんだ!」と思ってしまい、他己評価との差に悩むんでしょう。。。

 

やっぱり持つべきものは

辛口の家族と、「褒め」を疑う心、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の精神ですね。

 

と、こんなことを話しておきながら、リレーコラムの次のバトンを渡すのは

広告業界でかなり褒められている電通の尾上くんです。

 

会社は違うのですが、何かのきっかけで仲良くなりました。話題の広告を連発していながらびっくりするぐらい謙虚で、まさに自己評価<他己評価のクリエイターです。

 

いつの日か、褒められすぎた尾上くんが海外のHIPHOPアーティストのような金色の毛のコートを着てサングラスをしながらメディアに出ているところを見てみたいものです。

その日が来るまで僕は尾上くんを褒めまくろうと思います。

 

では、1円の得にもならないコラムにお付き合いただき、ありがとうございました!

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