リレーコラムについて

「羊の皮をめくったら羊がおった」

小野仁士

今でも覚えてる、あの一言。

「あんたのこと羊の皮をかぶったオオカミやと思ってたら、
羊の皮の中に羊がおった」

新卒で入社した広告制作プロダクションで
半年くらいたった頃に
上司のCD(クリエイティブ・ディレクター)から言われた言葉。

入社試験の最終面接にその上司CDもおられたのですが、
そのときからすでに自分は生意気なことを言ってた気がします。
「ビッグになります!」とか
「将来、小野仁士全仕事を出版します!」
とかなんとか。

すっかり記憶にないですが、
おとなしい雰囲気に反して
仕事の現場でもたぶんいろいろ生意気なこと
言ったりしたり、やらかしてたんだと思います。

そういえば、打ち合わせのときに
「マクルーハンは○○○○○って言ってますよ」
みたいな知ったかぶりをして
「チラシのコピーでマクルーハン語るやつに初めて会ったわ」と
CDに呆れられたりしたのも思い出しました。

そんな羊の皮をかぶったオオカミコピーライターが
会社員生活を半年ほど経験すると
社会人ってこういうことか、、、
というのがだんだん理解できてきて
牙を抜かれたオオカミどころか、
羊化していったのかもしれません。
なんてことはない、ただの世間知らずだったという話で。

今から振り返ってみると
社会人になりたての頃の自分って中二病すぎて
かなり恥ずかしいとしか言いようがないです。

羊になりきってイエスマンでいるのが
間違いを起こす確率を減らせるので、
その会社では自分はそうしてしいましたが、
どこまで自分を通すか、空気を読んで協調性を発揮するか、
そのあたりの内なるオオカミと羊のバランスって、
新人でもベテランでも年齢関係なしに
センスが必要なことなのかもしれません。

ちなみに、羊の中も羊だったと言われましたが、
羊の中は羊でも、羊の中の羊の中にはオオカミがずっといます。

 

ADK玉川健司さんからバトンを受け取りました
広告業界渡り鳥の小野仁士です。
一週間よろしくお願いします。

現在はフリーランスでやらせていただいています。
玉川さんとはADKでしばらく一緒だったのと、
TCCの授賞式でも隣の席でした。
あの瞬間からもう15年とは…。

今回のテーマは、「今でも覚えてる、あの一言(仕事編)」
でいこうと思います。

NO
年月日
名前
4993 2020.10.28 古屋彰一 軽さという神様への誓い
4992 2020.10.27 古屋彰一 クマとスプレーとわたし
4991 2020.10.23 神戸海知代 現実を変えるのは、ぼくら自身だ。
4990 2020.10.22 神戸海知代 人はなぜ、マウンティングをしたがるのか?
4989 2020.10.21 神戸海知代 感情も、行動も、表現すること。
  • 年  月から   年  月まで