リレーコラムについて

TCC賞の審査会?

福部明浩

これはあくまで、僕だけの個人的な意見で、一般論ではないですが、
TCC賞の審査員を経験して分かったことが、2つあります。

まず一つが、笑えるCMは強いということです。
CM審査は、審査員全員が同じ部屋の中で行います。
だから、誰かひとりが笑うと、他の人もつられて笑ってしまい、
会場全体が笑いに包まれることが、よくあります。
すると、別段意識してなくても、そのCMに対する好感度が上がってしまうんですね。
よくプレゼンで、企画を説明していると、必ず誰よりも早く笑ってくれて、
場を和やかにしてくれる「笑い屋」みたいな営業の人いるじゃないですか。
あんな感じですかね。逆に、ジーンとくるようなCMだと、まさか審査中に
泣いている人はいないですし、ましてその涙が会場に伝播することはないんで、
TCC賞のようなコンペティションでは、同じくらいの出来ならば、
笑えるCMの方が強い気がしますね。

それから、2つ目。
これは、言うのにとても勇気が要りますが、敢えて言いますと
審査は意外と「適当に」行われているということです。
TCC賞の審査なんだから、ボディーコピーの一字一句まで、
全員が目を皿のようにして見てくれているはずだと思われるかもしれません。
実際僕も、そう思ってました。ある種、TCCのベテラン審査員の方々を
神格化していたんでしょうね。(もちろん、そういう人も中にはいると思いますよ!!)
でも、あれだけ膨大な量の広告が並んでいると、よほどキャッチや
ビジュアルで惹きつけられないと、ボディーまで読む気がしないんです。
だから、「ボディーコピーの後ろから3行目の、この言い回しを見てくれ!」といった、
こだわりはもちろん大切ですが、それ以前にそこまで見てもらえる
工夫をしていないと、いくらコピーの賞、TCC賞といえど読んでさえくれない気がします。
でも、これはよく考えると、一般の人が広告を見る態度と全く同じなんですよね。
そういう意味で、この広告との距離のとり方は、実は「適当」なのかも知れません。

いや〜しかし、自分が広告を仕事にしているくせに言うのもなんですが、
広告ってなんであんなに油っこいんでしょうね。
一日の審査が終わると、モノスゴく胸焼けがします。もうグッタリ。
広告のことは好きなんだけど、う〜ん、なんでだろう?
広告という存在の宿命なんですかね。
僕らが出来ることは、その油っこいものを少しでも食べやすく、
胃にもたれにくくする工夫なんでしょうね。

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