リレーコラムについて

折り返し

横道浩明

私はもうすぐ40歳になるが、
35歳の頃にこんなことを思った。

名古屋の地下鉄のホームで電車が来るのを待っていたとき、
私の前には70歳くらいの男性と、高校生くらいの男の子が並んでいた。
その2人を見て、本当に突然なのだが、
「俺はもう、こっちのジイさんの方なんだな」と思ってしまった。

自分の寿命は70歳くらい、と勝手に思いこんでいて、
その半分を示す35歳というデータからの判断だけではなかったように思う。

気持ちは、それこそハタチの頃と変わってはいないのだが、
もしかしたら、見映えがすでにオッサンになっているのではないか?
蹴飛ばしたサッカーボールを追って、気持ちはボールに着いていってるが、
まわりから見れば、明らかに脚は空回りしてもつれているのではないか?
それを、自分の中のどこかで感じつつある。
「折り返したな」と。

そして、それが明白な現実として自分に突きつけられる時が、
もうじき来るのだろうなあ、なんて考えてしまった。
(陰毛に白髪が混じっているのを発見した時がそれだ、とSさんは言う)

もう余生だと思えば、好き勝手なことをやれるだろうに、
なんで、いまだに「ひとさま」のことを考えたりしてるのだろう?
こりゃ、40歳になっても、まだまだ迷い続けるんだろうなあ。

・・・何も結論出ず。

では、私はここまで。
来週からは、ミスター地段、
ヤスジイこと大広の安路さんにバトンタッチということで。

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