リレーコラムについて

お前ら、その辺に生えてるキノコを採って食えんのか?

横道浩明

斉藤直之くんからバトンを預かった横道です。

このコラム、17年ほど前に一度書かせていただいたことがあります。
それが39歳の会社員の時。いま56歳でフリーランス。
以前のコラムでも触れている、当時小学生だった我が娘は、
先日、28歳になりました。嗚呼、時の経つのは、ほんと速いものです。

さて何を書こうか。TCCのコラムなんだからと、
「言葉」や「広告」や「業界」なんぞに絡めて書くのが常識的なのでしょうが、
そんなこと書いててもつまらないし、チンケだし。
かといって、自分が子供の頃から聴きつづけ、歌いつづけている
「音楽」などについて書くのも、やっぱ、いかにも業界っぽくてダサい・・・。

ということで、もう一つの自分の得意ネタである
「キノコ」について書かせていただくことにしました。
皆さんにとって面白いかどうかは・・・まあ、わかりません。

趣味は?と聞かれて、私が「音楽」とともに挙げるのが「キノコ」です。
鉄道が好きな人にも乗り鉄、撮り鉄、模型鉄などのバリエーションがあるように、
キノコ好きにも方向性の違いがあります。
撮る人、描く人、栽培する人、顕微鏡で覗く人、トリップする人etc
私の場合は「採って、食べる」が基本のキノコ師です。

単独で、または菌友とともに、山や森の奥まで分け入り、
その辺に生えているキノコを見極めて、採取して、家で調理して食べる。
ただそれだけの活動ですが、ハマりにハマってはや十数年。
山の中に入ると6〜8時間は歩き回る。
キノコの聖地・富士山の原生林に通った回数は100を下らないでしょう。

宝さがし的なことが好きだから、食い意地が張ってるからなど、
自分がキノコにのめり込んだ理由はいろいろあります。
自然が好きだからというのもわかりやすい理由の一つですが、
昨今の、金をかけて、自然をファッションとして扱い、
わかったような体で自然愛を語るような「自然ブーム」には反吐が出ます。
そんな輩には言い放ってやりたい。
「じゃ、お前ら、その辺に生えてるキノコを採って食えんのか?」

一本で死ぬような毒キノコも普通に生えている中で、
天然のキノコを自力で見極めて食べるという能力。
これは、自然と同化することのわかりやすく決定的な形ではないか?
自分のキノコ採りの背景には、こんなカウンターテーゼが控えているのです。
ま、皆さんにはどうでもよいことでしょうが・・・。

おっと、文字数が増えすぎてきました。では、つづきは明日ということで。

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