リレーコラムについて

タイガース1973

原尚樹

前回、阪神タイガースの勝負弱さについて書いていて、ふと思い出したのが1973年のセ・リーグペナントレース。この年も阪神らしかったなあ、実に。
まず最初のヤマ場がやってきたのは8月の巨人戦。タイガース1点リードで迎えた9回、巨人の攻撃。ピッチャーは江夏。一死一塁の場面でセカンドにゴロが飛ぶ。捕球した二塁手野田が、セカンドベースに素直にトスすればおそらく併殺完成でゲームセットだった。しかし野田は走ってくる一塁ランナーの長島にタッチしに行き、立ち止まった長島にタッチし損なって、そこからセカンドに送球したものだから併殺ならず。一塁にランナーが残ってしまった。
このツーアウト一塁から巨人黒江がセンターフライを打ち上げる。やれやれ今度こそゲームセットと思ったのも束の間、芝生に足をとられた阪神中堅手池田が仰向けにバッタリ倒れるという信じられない出来事が起こった。この間に打者走者の黒江まで生還し巨人が逆転。阪神は対巨人3連勝を逃したのであった・・・
ね?何とも勝負弱いでしょ?タイガースって。でも、そこが「できない子ほどかわいい」という心理をくすぐって、“ファン深度”を深めさせるんだなあ。そしてそれが「人間、肝心なのは“可愛げ”である」という私の人生哲学?を定着させたのでした。
ところで、このシーズン、阪神勝負弱さのドラマはまだまだ続くのですが、続きは明日。

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