リレーコラムについて

はやく遊んで暮らしたい。

梶浦道成

ぼくは常々「はやく遊んで暮らしたい」と思ってきました。
その理由を話すとすごく長くなるのでやめておきますが、
普通に会社勤めをしていては、
はやく遊べる人間になりにくいと判断し
フリーランスになったのです。

はやく遊んで暮らすために、
ぼくは自分のコピー人生に、
ある区切りをつけて頑張ることに決めました。
それを農業的にたとえたら、こんな感じです。

●駆け出し3年は・・・とにかく地力をつけ種をまく、開拓期。
●一人前になったら・・経験を肥やしに実力を養う、育成期。
●独立したら・・・・・たわわな実りを刈り取る、収穫期。
●うまくいったら・・・おいしくいただく、感謝祭。

とにかくコピーライター最初の3年間は、体力勝負の開拓期。
この修行時代の頑張りいかんで、
将来の能力が決まってしまうといっても過言ではありません。

ぼくはなんとか立派な一人前になりたくて、
自らを24時間仕事づけの環境に追い込みました。
3年間以上毎日、キャッチフレーズは必ず100本書きました。
頭を使うとすごく腹が減ることを、
この時期はじめて知りました。

さて、育成期。
いろんな仕事を糧にして立派な一人前に育つ時期です。
自分の仕事環境をステップアップしても良い時期です。

ボクは3年半でフリーのコピーライター事務所を卒業し、
運良く誘われた広告代理店にもぐり込みました。
やっぱり大手代理店は仕事のスケールが違います。
イッキに仕事の幅が拡がりました。
ついでに、人脈も拡がりました。

いよいよ晴れて収穫期。
これまでの頑張りを糧にして、
仕事を楽しみながらしっかり稼ぐチャンスです。

広告代理店を丸4年でやめたぼくは、
翌日からフリーのコピーライターになりました。
コピーライターの独立は、えんぴつと電話一本。超簡単です。
だけど、誰かが声をかけてくれなければ、仕事はありません。
つくづく人とのつながりが大切だなと思います。

そうこうしているうちに、独立してもう14年も経ちました。
締め切りのプレッシャーを感じつつも
コピーをひねくり回して暮らす人生は、けっこう楽しいです。
でもやっぱり、はやく遊んで暮らしたい。
あと5年か3年か・・・。
う〜〜〜ん、もう少し頑張ってみようと思います。

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