リレーコラムについて

恥ずかしくないですかって、おまえ。

大友美有紀

では、今日はIさんとの話を・・・と思ったのですが、
気が変わりました。
日付も変わってしまいましたし。

安室ちゃんが来年引退するのに
紅白に出ないことに
衝撃を受けてしまいました。
それで思い出したのが、
コピーライターとして、
衝撃を受けたひとことです。

サン・アドにまだ喫煙室があったころ、
煙草をゆっくり吸っていたら、映像部の新人が入ってきました。

あ、今度映像部に入社したTです。
あ、大友です。コピーライターです。
恥ずかしくないですか?

は?
初対面の、映像部の、新人(といっても経験者採用)に、
「コピーライターと名乗って恥ずかしくないのか」と
言われてしまったーーーーーーーー。
今って、コピーライターって恥ずかしい仕事なのか?
映像畑から見たら、そうなのか?
頭の中はぐるぐる、ぐるぐる。

あ、いや、コピーを見せる時って恥ずかしくないですか?
僕、宣伝会議のコピーライター養成講座に行っていたんですけど、
自分のコピーを見せるのが恥ずかしくて恥ずかしくて・・・。

なんだ、そういうことだったのか。
日本語って難しいね。
でもTくんの言うこともわかります。
コピーを見せる時は、恥ずかしいというか、
おずおずしてしまうというか、自信満々になれない。

なぜだろう。
自分の考えには、ある種の確信があって、
だからコピーも確信を持って書いているはずなんだけど、
否定されたらこわい。
笑われたらこわい。
その気持ちはどこから来るのだろう。
ひとそれぞれ考え方が違うから、
違う意見があっても当然なのに。
自分自身が否定された、笑われたと
思ってしまうからかな。

むかし、先輩コピーライターの方に、
コピーや企画を否定されても
自分が否定されたのではなく
その「考え」が否定されたと思った方がいい。
そうじゃないと、壊れてしまうよ。
と、アドバイスをもらったことがあります。

それでも、どこまでも
「コピーは自分」なんだと思う。
恥ずかしいのは自分が出てるから。
それだけ自分が入り込んでいるから。
そう思ってこの仕事を続けています。

今日は、ちょびっとマジメだな。
こういうのも、ちょびっと「恥ずかしい」。

Tくんは、その後プロデューサーになり、
独立しました。
元気ですか?

大友美有紀

NO
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