リレーコラムについて

文化をがんばります

梅田大輔

「国民文化祭」ってご存知ですか。
毎年、どこかの都道府県で秋に行われているもので、
30回目の今年は鹿児島県で開催されます。
10月末から11月半ばまで、鹿児島の各地で、
いろんな文化活動の発表やイベントが行われます。

その一つに、縁あって関わらせていただいています。
僕がお手伝いしているのは、鹿屋市の
小・中学校、高校、養護学校の児童生徒さんや
福祉施設の利用者さんたちが、ミュージシャンと一緒に
合唱や楽器演奏をステージ発表するもので
「音楽のチカラプロジェクト」というものです。

もともとは、そのミュージシャンが、
鹿屋市の福祉施設や学校をまわって小さな訪問ライブを重ねたり、
音楽のワークショップをしていて、
その活動が国民文化祭の事業の一つとして認められ、
ステージで発表することになりました。
その準備をお手伝いしています。

そのミュージシャンとは
「高鈴」という2名の男女のアコースティックユニットで、
東日本大震災の後の東北で知り合いました。
震災の直後、あの悲惨な状況への無力さを感じて、
音楽とか文化とか、そういうものって要るんだろうか、
なくたっていいんじゃないかと自問自答していた彼らに
共感するものがあり、地方で地道に訪問ライブを
はじめるということを聞き、私もコピーライターながら、
映像のカメラをまわしてできるだけ記録を手伝うことにしました。

今思えば、たぶん私も、コピーライターなんて
要るんだろうか、言葉なんて無力じゃないか、
そんな気持ちだったように思います。

この2年くらい、ときどき、鹿屋市に行っては、
撮影したり取材したりするなかで、
街の活性化や文化振興を担っている素敵な人たちとも
知り合うことができました。
音楽で心が通う瞬間を目にしたり、
文化が生まれるってこういうことかもなという
場面に居合わせることができました。

音楽とか文化とか、そういうものっていらないどころか、
なくてはならないものだと、今は思えています。
言葉の力も、コピーライター的な働きも、
世の中に大事な意味をはたせるものであると今は思えています。
11月3日のステージづくりを頑張ります。
鹿児島の国民文化祭、もし機会があれば、
見てみてください。

一週間、つたない文章に
お付き合いいただきありがとうございました。
来週はシルバーウィークでリレーコラムはお休みとのことです。
再来週から、北道高さんにバトンを渡しましたので、
おたのしみに。

NO
年月日
名前
5772 2024.10.04 高崎卓馬 名前のない感情
5771 2024.10.03 高崎卓馬 母のひとりごと
5770 2024.10.02 高崎卓馬 批評と愛
5769 2024.10.01 高崎卓馬 再会の夜
5768 2024.09.30 高崎卓馬 ともだちの木
  • 年  月から   年  月まで