リレーコラムについて

女優が教えてくれた

名雪祐平

女優は、美しいひっつめ髪でやってきました。

緑光る、春。その日のインタビューと撮影は、上野公園の国際
子ども図書館で。明治時代に建造されたルネサンス様式のシッ
クな洋館です。

メイクは薄く。細い縁の眼鏡。
瑠璃色のブラウスに、白いスカートのコントラスト。
このひとは、100年前からこの図書館で働く司書だろうか。
そんな、妖しいような、ストイックなような。

あのドラマの話になりました。

「わたしは子役のころから意識をもって、がんばって働いてい
ました。それを周りの大人の人たちが、仕事仲間として受け
止めてくれていたんです。
『北の国から』の現場では、田中邦衛さんは大先輩だし、お
父さんみたいな関係なのに、まだ10歳のわたしに敬語でお話
されました。『どう思いますか』と聞いてくれるんです。仕
事仲間の一員として」

蛍ちゃん、いえ、中嶋朋子さん。
たいせつなお話、ありがとうございました。
敬愛できる仕事仲間と作りあげる、宝物になるような仕事を無性
にしたくなりました。

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