リレーコラムについて

不景気を言い訳にできるのも、あと、わずかとなってまいりました。

中田有

今週のコラムは、過去に自分が書いたコピーで、
TCC部門賞用に応募していなかったものを紹介しながら、
当時の出来事を、ちょっと懐かしみながら、忘備録的に書き留めてみたいなと思っています。

表題のコピーは、1999年頃に担当していた、日経BP社の「日経ビジネス」を売るための広告。
入社して数年たったころにこしらえたキャッチフレーズです。

当時は、一年間だけ、バブル崩壊後に景況感をしめす
「ITバブル」と呼ばれる現象が起こった時期でした。

「バブル崩壊後、ようやくこれで日本は復活する」と誰もが期待し、
勇気づけられ、情熱を持ち始めた時期で、
実際に、日経平均株価が示すその数字以上に、景況感を感じる。
こんな強気コピーで日本を鼓舞したらと、書いてみたのでした。

掲載は無事うまく行き、レスポンスも良く、めでたしの年でした。

しかし、その後というもの、世の期待や予想に大きく反し、
日本はかなり長い年月にわたって、
不景気の道を辿っていったのは、ご存知の通りです。
(2008、2009年で、日経平均は、バブル後最安値の攻防をする)

さて、今日。いま、コレを書いているこの瞬間。日経平均、19438円。
数字は良い。
だけど、誰もが景況感を感じるそんなハッピーにはほど遠い、そんな肌感ですよね。
だから、このコピーを、いま、書く気分にはなりません。

今を書いたコピーではなく、当時のそんな時代のコピーでした。

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