リレーコラムについて

3カ月で京大に受かるただひとつの方法②

佐藤舞葉

前回のつづきです。

受験勉強をもっとも効果的に進める方法、

それは「勉強する」ことをやめることです。

もう少し正確にいうと、
受験勉強するとき「勉強する」という概念を捨てるということです。

「勉強」という単語を、すべて「練習」という単語に置き換えてください。

例えば
「野球を勉強する」「野球を練習する」
「ピアノを勉強する」「ピアノを練習する」は違いますよね。

では、「英語を勉強する」と「英語を練習する」はどうでしょうか?
「数学を勉強する」と「数学を練習する」では?

受験勉強は、勉強というほどの高尚なものではありません。
また、目先の受験というその場かぎりの知識ではなく、
人生に生かせる知識にするためにも、
「自分のモノにする」練習という視点が大切なんです。

「勉強する」を「練習する」に置き換えると、
試験という「本番」を迎えるために、
やらなきゃいけないこと、やるべきことが驚くほどクリアになるはずです。

例えば、問題集。
勉強だったらいろいろな参考書を読むところなんですが、
練習なんで、各科目一冊でいいんです。

それをとにかく繰り返しやる。
「反復練習」
これにつきます。
それ以上もそれ以下もありません。
その問題を見たら反射的に解法が思いつくぐらいやりこむことが大切です。

そのためには、絶対的に時間が必要なんです。
では、本番までの残り少ない時間。
その時間を捻出するためにどうすればいいか?
ということが次の課題になります。

残り時間は限られているのですから、
なるべく集中力を持続させた状態で、
なるべく長時間の時間を確保するべきです。
そのためには「息抜きしないこと」が重要です。

え、集中力を保つためには、適度な息抜きが必要なんじゃないの?

という声が聞こえてきそうですが、
前回申し上げたことを思い出してほしいのです。
大人ですら、仕事中にゲームや動画閲覧をはじめたら最後、
戻ってくるのが難しいのです。
それを子どもに求めるなんて無理です。
5分間休憩が5分で終わるのはスポーツの試合ぐらいです。
一度勉強をはじめたら、寝るか、ごはんを食べるか、
生理現象以外の理由で席を離れてはいけません。

じゃぁ集中力が途切れたらどうするのよ、というあなた。

別の教科をやればいいんです。
「勉強の気分転換は、違う教科の勉強で」
この方法で、集中力を保ちながら、
長時間勉強することができます。
(なので、この勉強法は教科の多い国立向きです)

ちなみに、
私は当時、席に着いたらまず左に全教科の問題集の山、
真ん中に白い紙(計算用紙)を置き、
終わった(飽きた)問題集を右に移動、
どんどんそれを繰り返し、
完全に山が右に移動したら、
今度は反対に右の山から教科書をピックアップする、
というやり方でやっていました。
こうすることで、自分がどれだけやったかが視覚化されて、
やる気が継続しやすくなります。

とにかく、飽きたら次の教科に移動。
集中力が続くならその教科をやりつづける。
このとき「今日はここまでやる」と計画を立ててはいけません。
計画なんて立てても、計画通りに進むことはありません。
余計な労力を使い、気持ちが焦るだけです。

どのみち、本番までの時間は限られていて、
やらなきゃいけないことも決まっているのです。

計画を立ててその通りに進めることより、
とにかくゴールにどれだけ近づけるのか。
歩みを止めずに進みつづけられるのかが重要です。
(マラソンと違って、
勉強はゆっくり解いたり急いで解いたりすることができませんから、
ペース配分を考えることにそんなに意味はないのです)

以上のことをまとめます。

■すべての受験勉強は、“本番”にむけた練習である。

① とにかく、同じ問題集を繰り返す“反復練習”
② 息抜きはしない
③ 計画は立てない

あくまで、
自分の体験(?)に基づいての意見ですので、
参考程度に留めておいていただければと思います。

ただ、何かを習得するためには「勉強」より「練習」。
この考え方はあらゆるものに通じるのではないかと思います。
例えば「野球」「ピアノ」「デッサン」
ここらへんのものは「練習する」と言いますよね。
一方「料理」。
料理教室に通っている方は「料理を勉強する」とは言うけど
「料理を練習する」とはあまり言わないですよね…。
料理教室って毎週違う料理を教わるイメージがあるんですけど、
(実際に通ってみたことも教わったこともないので想像ですが)
本質的には、同じ料理を繰り返し作るほうが、
料理の腕があがるんじゃないかって思います。

今回はコラムということで簡潔に。
今までこの思想を誰にも話したことがなかったので、
いつか、誰かに実践してもらいたいなぁと思いながら書きました。

細かくはいろいろあるので、
いつか本にまとめてみたいです。

さとうまいは

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