リレーコラムについて

いつかはディナータイム

宮井政明

会社からの帰り道に、気になる店があります。
それはお客さんの大半が外国人のバー。
店の外にまでテーブルが置かれ、
毎晩ワイワイ賑やかで楽しそうなのです。

友達や同僚と飲みに来ているのか?
もしくはその場で仲良くなったのか?
ナンパか!?きっとナンパに違いない!いや絶対に!!

英語のできない私は、コンプレックスから
店へ入るのに抵抗があり、ただ足早に通り過ぎるだけ。
               
ある日、昼前にそのバーの前を通りがかると
ランチタイムのようですが、まだ客は誰もいない様子。
「入るなら今だ!」
というわけで、店内へ。

中はイギリスのバーのような雰囲気。
漆喰の壁に張り巡らされたこげ茶色の腰板。
レンガ造りの大きな暖炉にウィンザーチェア。
天井にはゆっくりと回るファン。
異国情緒あふれるムードに、
すっかり気分は和んでいました。

注文したハンバーガーに入っていた
輪切りではなく棒状のピクルスにまで、
これが正統な英国風なのかと納得。
今までいぶかしい気持ちでお店を見ていた自分を
少し反省した次第です。

そして、薄暗い店内にも目がなれてきた頃、
ふと背後の壁のチラシが気になり
何気なく読んでみると
「当店ではナンパ行為を禁止しております。
またナンパ目的での来店もご遠慮願っております」

「って、やっぱりそうかいっ!」

と思わず心の中で吐き捨てていました。
よくよく目を凝らしてみると
壁のいたるところに「ナンパ行為禁止」の張り紙が。
わざわざ取り締まらなくてはいけないほどに、
夜な夜なそんなことが・・・。

うん。
今度は夜に行ってみようと
決意を新たにしたランチタイムでした。

NO
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