リレーコラムについて

右が左で、左が右で

李和淑

きょうも間違えてしまった。

タクシーに乗って道を教えているときに、
「そこ、左に曲がってください」と言ってしまったのだ。
ほんとは「そこ、右に曲がってください」だったのに。
左にハンドルを切ろうとする運転手さんに、
「右です!すみません!」とあわてて叫び、軌道修正。

頭では「右」とわかっていても、
口では「左」と言ってしまう。
こんなことが、しょっちゅうある。
あまりにもひどいので、ちょっと調べてみた。
右と左の区別が咄嗟につかないこと、またはそのような人を
「左右盲 さゆうもう」というらしい。

そういえば学校の体育の時間で、
「廻れ右!」「廻れ左!」とかいうのが苦手だった。
号令に合わせて右向いたり左向いたりするのだが、
私は下手くそで、隣の子と何度も「お見合い」してしまう。
ひとり残されて、くるくる練習させられたことを思い出す。

もともと左効きだった人がなりやすいという説もあるが、
これは違う。私は生まれつき右利きだ。

方向音痴が多いという説もあるが、これも当てはまらない。
私は方向音痴ではないし、地図もちゃんと読める。

蝶々結びができない。
これは当たり。私は蝶々結びができない。
靴紐、ブラウスのリボン、エプロンの紐、
みんなタテ結びになってしまう。

ともあれ、まだまだ謎の多い「左右盲」。
ただひとつ確かなのは、このクセは母親譲りだということ。
だからもちろん、母のナビも要注意。
「そこ右!」は「そこ左!」であり、
「つぎ、左ね」は「つぎ、右ね」なのだ。

ところで、右と左の区別に悩まされる人には、
「天才」が多いという説もある。
いいコピーが書きたくて、でも書けなくて
日々、右往左往している私としては、
これだけは信じたいと思っている。

李和淑の過去のコラム一覧

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3450 2013.08.15 右が左で、左が右で
3449 2013.08.14 彼らの寝室
3448 2013.08.13 苦手なもの
3447 2013.08.12 本当の名前
NO
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5085 2021.03.05 牧野圭太 お詫び。
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