リレーコラムについて

黒原くん

野澤幸司

新卒で入社した広告代理店で
僕は黒原くんとはじめて出会いました。

僕はコピーライター志望、なのに営業、
黒原くんは営業志望、なのに媒体担当、
「はやくやめてやりたいことやりたいなー」
なんて二人でよく話してました。

けれど僕には作品と呼べるものがありませんでした。
デザイナーの知り合いだってもちろんいません。

そんなとき黒原くんは、彼の出身大学の研究室を
教授に頼んで使わせてくれました。
そこにはMacがあり、デザインができる仲間がいました。

おかげで作品らしきものをつくることができ、
なんとかパラドックス・クリエイティブに拾ってもらい
僕はコピーライターになることができました。

その後まもなく
黒原くんも別の代理店に営業として転職し、
お互いにやりたいことに
ちょっとだけ近づくことができたのです。

職場が変わって4年ほど経ったある日、
黒原くんから電話がかかってきました。
「バカラのコピーを書きませんか」
今でもお世話になっている
バカラさんの仕事も、彼が連れてきてくれました。

はじめてのプレゼンの際、
僕がコピーを読み上げている横で
涙をこらえている黒原くんを見て、
こいつと一生夢を追いかけようと思いました。

そして何の因果か、僕が博報堂に入る1か月前に
黒原くんも博報堂に営業として入ってきました。
現在は博報堂マグネットという会社で
責任あるポジションを任され、
キレキレの仕事を生み出し続けています。
ときどきいっしょに仕事もしています。

けっきょく何が言いたいのかというと、
黒原くんといっしょにいると、
いいことがたくさん起きるということです。

これからも頼むよー、黒ちゃん。

ちなみに、黒原くんに連れて行ってもらった
バーベキューで、僕は奥さんと出会いました。

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NO
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