リレーコラムについて

薫陶

戸田大輔

「細い路地を抜けると、小さなランプの灯火。まさに隠れ家的お店…」。

こういうお店潜入レポートを読んで、探したことがあるのですが、
たどり着けた試しがありません。
都会の人にとっての「隠れ家的お店」は、田舎者の僕には隠れすぎです。

というわけで、僕は昔から、わかりやすい店が好きです。
駅の真ん前。国道沿い。ビルの中。
わかりやすくて、とても良いです。

が、ひとつ問題があります。
不思議と、世の中の女性は隠れ家的お店が好きな場合が多い。
デートに誘うことには成功したものの、お店に着くやいなや、
煌々と輝く看板を見ただけで、ドン引く女性も高い確率で存在します。

そのとき、どうするか。
若かりし日の僕が熟考に熟考を重ね、たどり着いたソルーション。
それは、「あえて」感です。

初デートなのに、大衆居酒屋。
記念日なのに、焼き鳥屋。
誕生日なのに、ラーメン屋。

コツは自信をもった顔で臨むこと。
困惑する女性の姿を見て困惑する男の姿は、さらなる女性の困惑を呼び起こします。

「オレは自我を持ち、雑誌を鵜呑みにせず、この店を選んだんだ!」
「ここには最高のホスピタリティがあるんだ!」
このオーラを出しまくってください。
すると女性は「あ、このチョイス、逆にセンスあるの?」と思うはず。
バッチリです。

「このコラムを読んでいる方のなかには、地方出身者も多いだろうに。
かつ、当時の自分と同じような悩みを抱える若い男性も、きっといるだろうに」。
そう思い、今回はこんな内容にしてみました。

ぜひお試しください。
「あえて」感。
これで決まりです。

もしダメだったとしたら、それは宿命。
単に縁がなかっただけ。
決して、あなたは悪くありません。
そして僕も悪くありません。

戸田大輔の過去のコラム一覧

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3253 2012.07.26 嗅覚
3252 2012.07.25 示唆
3251 2012.07.24 薫陶
3250 2012.07.23 回避
NO
年月日
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