本棚より (3)
家の本棚には、さんぼが3人いる。
へれん・ばんなーまん『ちびくろ・さんぼ』
ヘレン・バナーマン『ちびくろさんぼのはなし』
HELEN・BANNERMAN『THE STORY OF LITTLE BLACK SAMBO』
一冊目は、岩波書店から出ている、
もっとも知られた赤い表紙のちびくろ・さんぼ。
妻が実家から持ってきた本には、
昭和40年14刷とある。
けれども ちびくろ・さんぼは、
なんと 百九十六も
(ほっと・けーきを)たべました。
とても とても おなかが へって
いましたのでね。
とらのばた(バター)でつくった
黄色いほっと・けーきの山を見上げる、
お洒落なさんぼ。
読み聞かせるたびに、腹が鳴る。
ぐりとぐらの巨大なカステラに匹敵する、
絵本史上最高のおいしい場面だ。
2冊目と3冊目は、
全く同じ装丁の日本語版と英語版。
子どもの手のひらにおさまる小さなサイズに、
作者が一生懸命描いたであろう挿絵が再現されている。
原作は、インドの奥地に滞在した作者が
離れて暮らす我が子に贈った手作りの絵本。
赤い表紙が取れても取れても
貼り直して読んでいるのは、
本気で子どもをよろこばせたかった作者の
思いが伝わってくるからに違いない。
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