御倉桃さんへ。
朝起きると、必ず玄関で待っている。
「早く、早く、散歩いくよ」と言ってるみたいに。
どうしてこんなに一途に生きられるんだろう?
酔っ払って、午前様で家に帰ると。
のそのそ向こうからやってきてペロッとなめる。「おかえり」
どうしてこんなにまっすぐに生きられるんだろう?
桃さん、犬なんだよね。真黒い甲斐犬。
犬なんだけど、犬に教えられることって、あるよね。
少なくとも、私と私の奥さんをハッピーな気持ちにしてくれる。
また、裏の山を散歩して、
天気が良かったらパークサイドカフェでランチして、そのあいだ桃はフセして、
そのあと公園を歩こうな。
そういう桃とのなんでもない日が、私の幸せ。