リレーコラムについて

キスすらできない

尾形真理子

恋愛小説にトライする。

そう決意をしたものの、あまりに何も書けなくて、
まずは自分でもびっくりしました。
そこには、さまざまな壁がありました・・・。

まずぶつかったのは、「恥の壁」です。
何を書いても、照れくさい。
コピーライターとして、
明確な理由のある言葉ばかりを、
書こうとしているからかもしれません。
理由もなく、架空の物語を綴ることが、無性に恥ずかしい。
「尾形って、実はこんな感じなの?」
そんなことを思われたら、どうしよう。
あまりの恥ずかしさで、自意識が沸騰しそうです。

次に、「無知の壁」。
小説を何人称で書けばいいのか、わからない。
どこで改行していいのか、わからない。
カギカッコは、1文字下げるのだっけ?
子どもの頃から本が好きだったため、少なからず本を読んできたはずなのに、
本の文章やレイアウトは、まったく記憶にございませんでした。

そして、「描写の壁」。
何人かの視点が交じり合う複雑な文章、そしてひとりよがりな割愛。
自分で読んでイライラするほどの拙さ。
「アキコがお休みと言った。おでこにキスをされる。でももう、過ぎたことだ」
そんな文章が続くのです。
どこで寝るの? さっきまで渋谷にいたのでは? 誰がキスしたの? 何が過ぎたの??
さっぱり意味が分かりません。
心情や状況を描写する文章が、こんなに難しいとは知りませんでした・・・。
目に浮かぶような「キスシーン」が書ける、作家の人はすごいと思います。

恋愛小説なのに、キスシーンは、一切なし!

執筆への不安は日に日に大きくなりました。(恐らく編集さんはもっと)

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