リレーコラムについて

ビーバー

室井友希

終電くらいで帰宅すると、なんとなくケーブルテレビを見ます。

アニマルプラネットとか、旅チャンネルとか、
ディスカバリーチャンネルとか素朴な番組が好きです。

もともと内容に期待しないで見始めるので、
当たりの番組に出くわすと喜びもひとしおです。

たぶんもう一年以上前の放送ですが、
面白かったのがビーバーの生態をレポートするドキュメント番組です。

みなさんご存知かと思いますが、
ビーバーはカナダなどで川にダムをつくることでおなじみの
とぼけた顔に2本の前歯がまぶしい、いかした動物です。

ビーバーは
「自分の生活のために周囲の環境を作り替える、
 人間以外の唯一の動物である」
とも言われています。
いまウィキペディアでしらべました。

そのビーバーの夫婦が、2本の前歯だけで大木を次々とかじり倒し、
小さな体でせっせと何往復も小枝を運んで、
川の真ん中に自分たちの棲み家となる大きなダムをつくるのです。

でも、そのダムが人間にとっては邪魔になる事があるのです。

土地の所有者のおじさんが、川にジャブジャブ入ってきたかと思うと、
あと一歩で完成しそうなビーバーのダムに太いダイナマイトをぶすぶす刺して
一瞬で「どーん!!!」と爆発させました。

その時のビーバーの表情が忘れられません。

いつもよく見るのは、旅チャンネルの「太田和彦の全国居酒屋紀行」です。
資生堂でもアートディレクターを務めた太田和彦さんが、
「いい酒、いい人、いい肴」をモットーに、
古き良き居酒屋を求めて全国を放浪するという番組です。

たぶん10年以上続くロングラン番組なのですが、
初期の放送が面白いです。
理由は、画面が暗いから。

それこそ、太田さんとカメラマンくらいの
最小スタッフでロケをしているのでしょう。
照明さんもいない様子です。
だから、常に画面が異常に暗いのです。
地方の居酒屋さんなんてけっこう薄暗いところが多いので、
太田さんが「おいしいねー」と何の刺身を食べているのかよくわかりません。

番組のラストには、太田さんが必ずお店の外で
その日におじゃましたお店の感想を述べるのですが
ひどい時には暗すぎて太田さんの顔がほとんど見えません。
そして「さ、もう一軒行こうかな。」と言い残して消えて行くのです。

このありのままなかんじと、太田さんの素朴な人柄が
そのまま居酒屋のシズルに思えて、すてきです。
私はお酒がぜんぜん飲めないのに、
大好きな番組です。

さて、私の慣れないコラムを読んでくださった方、
本当にありがとうございました。

来週は電通の後輩の安達和英くんです。
安達くんはどんなに深夜の残業中でもシュッとしててかっこいいですが
中身は熱いです。
とても頼れる後輩です。

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NO
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