リレーコラムについて

伝説の条件

兼崎知子

2年前、ジュリーに恋をしました。
You Tubeの中で出会い、落ちました。

何もかもが、うまくいかなかった去年の夏、
何度となくユーチューブに逃げ込んだ。

夜のヒットスタジオで歌った「サムライ」
生放送のそれは、伝説の畳バージョン、と呼ばれている。
ナチ腕章のブレザーを肩にかけ、
上半身はほとんど裸にきらきらのスワロフスキー貼った?
って思っちゃうような
うっすら刺青模様の肌色ストッキング。
浅田真央ちゃんの「鐘」の始まりみたいなポーズ。
カメラが、なめるようにアップの表情を捉えている。
目線が、ゆっくりついてくる。

歌の中盤、カメラが、バン!と引くと、
50畳の畳の真ん中に、スタンドマイクと、ジュリー。
前半のアップは、この一瞬を見せる「タメ」だったのだ。
はらはらと紙吹雪が舞っている。
そして、最後にはナイフ。
ライトの反射とカメラの位置で
突き出されたナイフの光が、Xに見える。
説明がつかない。
ナチの衣装、ナイフ、今じゃ出来ないことだらけ。
でもでもでも、ふるえるほど、かっこいい。

デジタル技術の進歩って、タイムマシンだったのね。
時空を超えて繰り返したどりつきたい場所があるとは。

2コーラス目。
「ありがとう、ジェニー」と歌いながら、
カメラに向かって、流し眼。ぞくぅ。
なんだろ、このテライのなさ。
なんだろ、色なのに、悟り。
なんだろ。なんだろ。
このシーンを撮っていたカメラマンは、
きっとエクスタシー。
今、この一瞬をカメラに収められたことに対する興奮。
だって、あきらかに、ジュリーも酔ってるもん。
ほかの「サムライ」と全然テンションが違うもん。
この映像には、チームでいい仕事しました感が漂っているのです。
伝説だと思う、ほんとに。
舞台と役者と演目、すべてそろったときに、
語り継がれる伝説が生まれるのかもしれない。
そんな風に仕事ができたら、いいのに。

いったん削除されてしまったと思っていた動画をまた見つけた。
ほ。
ジュリーが歌い終わったあとの、和田アキコとのやりとりも笑える。。。
まだ、クリック数2643回。
http://www.youtube.com/watch?v=QDm8jN8WyPw

今度見に行ったとき、クリックが増えていると
ちょっと嬉しいかもしれない。

兼崎知子の過去のコラム一覧

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NO
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