リレーコラムについて

「Like a Rolling Stone」

中澤岳央

今日まで4回。

何を血迷ったか、
この神聖なリレーコラムで、
ニコニコ動画のことを
書かせていただきました。

最終日の今日は、
普通の文体に戻し、

なぜ、僕がニコ動を取り上げたか?
なぜ、ニコ動的文体で書いたのか?

そのココロを、書かさせて頂きます。

コピーライターとしてじゃなく、
広告クリエイターとしてでもなく、
いち一般庶民として。

誤解を恐れずに言えば、
「正直、最近、広告がつまりません」

正しく言えば、
「広告より、楽しいことが山ほどある」

たしか、
一人の人間が得られる情報は、
十年前に比べ500倍以上だとか。

そのほとんどが、
生活者発の情報の純増だと思います。

ニコニコ動画は、その最たるもの。

彼らフツーの人がつくるコンテンツが、
広告のそれをカンタンに凌駕する、
熱とパワーを持っていると僕は思います。
すごく悔しいですけど。。。

「広告より、ニコ動の方がおもしろいじゃん」
僕のココロの声が言います。

いま、
僕ら広告クリエイターの置かれた立場は、
ずっとボクシングのルールで闘ってきた
(ある意味、守られてきた)ボクサーが、
バーリテュードの何でもアリの金網の中で
闘っているようなものだと思います。

しかも、相手は、同僚のボクサーではなく、
無名だが「こんな強いヤツがいたのか」っていう、
最強の素人です。

見たこともない技を使います。
観客は、もう僕らを応援してはくれません。
無名の新人に、熱い視線を送っています。

旧体制なんて、ぶっ壊しちまえって。

さて、ボクサーの我々は、
そもそも、相手も知らず、
この闘いに勝てるのでしょうか?

ちょっと、昔話をします。

まだ駆け出しの頃、
とあるADの先輩の送別会の4次会。

早朝の居酒屋には、
グデングデンになった先輩と、
僕しかいなくなった頃。

先輩が言いました。
「中澤、庶民をなめんなよ」

「なんでですか?」
と僕が聴くと。

先輩は言いました。
「クリエイターが、文化を作ってると思ったら大間違いだぞ」
「庶民が彼らを選び、語り継ぎ、後世に残したんだ」
「庶民こそが、名曲を、名文学を、名広告をつくったんだ」
「だから、中澤、庶民をなめんな」

僕はその言葉にちょっと酔いが冷めて、
急いで、メモったのを覚えています。

先輩、もっと恐ろしい時代が来ました。

庶民が、もうクリエイターには任せておけんと、
自分で、クリエイティブしはじめました。

今日まで、僕が4回書いた話を、
冷めた目線で見ていたクリエイターのみなさん。
(↑いたら、ですけど)

所詮、素人だろ?オタクだろ?と言うのはカンタンです。

でも、彼らのつくるもののような、
わけのわからない熱とか、求心力のようなものを、
いま、あなたのつくる広告は、持っていますか?
彼らに勝ってると、言い切れますか?

僕は、正直、自信がありません。

危機感で、いっぱいです。

だから、いま、
なるべく広告のフツーを、
やめようと思ってます。

僕は、もう一度、庶民の目線で、
本当に自分が心引かれるものに、
忠実であろうと思います。

僕にとって、
今はそれがニコ動って話で。。。

できるかどうかわかりませんが、
彼らより、おもしろいものつくりたいです。
負けたくありません。

いまは、TCCより、
ニコ動が僕にとっては、
脅威のライバルです。

ペーペーが生意気言って、すみません。

じつは昨日の夜、
西の方のCWの方から、
今日の僕のコラムを見透かしたような
メールをいただきました。

うれしかったです。

よかったら、
一度どこかで飲みましょう。

いまは、こんな心境です↓。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4292552
(西の方、削除される前に見てください)

さて、今日で、
ニコ厨コピーライターの
しょーもない話は終わります。

1週間おつきあい頂いた方、
そして、メール頂いた方、
本当にありがとうございましたm(__)m

ご意見、ご感想、励まし、批判、誹謗中傷は、
nakazawa-t@frontage.jp
まで。

コラムでは、
お返事できませんが、
メールできるだけお返しします。

さて、来週からは、
僕のななめ後にいる、
会社とTCCの先輩。

無頼派かつ、
イケメンCDの岡林和也さんに
バトンをお渡しします。

僕のようなイミフwww(※1)な話は、
多分?しないかと思いますので、、、
どうぞ、お楽しみに♪

〜解説〜

※1:当然、「意味不明」の略。

「ニコニコ大百科(仮)」よりほぼ引用

NO
年月日
名前
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