リレーコラムについて

やばい

こやま淳子

やばい。コラムってやばい。
ついしょ-もない自分の話が、とめどなく流れ出て来そうになります。

TBWAの面接を受けたとき、当時の専務だった川瀬稔さん
(ボルボの安全ピンの広告でカンヌグランプリを取ったCDです)が
私のファイルをみて
「君の作品は『これが私よ!』という感じで個性がにじみでてるんだけど、
外資系の広告っていうのはそういう風にはつくれないところがあってね」
と渋い顔をなさったのを思い出します。
彼は何故かそれでも私を入れてくださいましたが。

「外資系の広告って」と川瀬さんはおっしゃったけれど
それはそのまま「広告って」ということだったのかもしれません。
作り手のエゴでおもしろがっていたり、賞はとれるかもしれないけど
商品のことは伝わってなかったり、そういう広告をめざすのは
やめようと思えるようになったこと。
それが、外資系にいた成果だったと思っていたんですけどね。

もちろん、個性がにじみでているものがすべて悪いというわけではなく
誰がみても児島令子さんの仕事なんだけど、でもすごく伝わる、とか
いかにも大貫さんなんだけど世界に通じるよね、とか
そういう広告もたくさんあって、でもそれは
ご本人たちはきっと「自分をだそう」なんて考えていなくて
結果的にそうなっているだけなんでしょうね。

と、つい手前ミソな話ばかり書いてしまいそうな自分を
いましめているんですけど、でもこれはコラムだからいいのかな。
上の説明にも「コピーライターたちの日常」って書いてあるし。
(いま「花形職業?のコピーライターは、それなりに面白い生活を
送っています」という文章を読んで、ひえーっと思ってしまいましたが。
面白いのか?私の生活)

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