リレーコラムについて

特技と言っていいかもしれない

小山田彰男

もしかしたら、TCC会員の皆様すべての中で一番得意かも、と思えることが一つある。

マネジメント研修などで行われる、「ロールプレイ」だ。
研修に参加してる見知らぬ人と、即興でペアを組まされ、
部下役と上司役になって、その役になりきって演じて、
その数分後に、今度は逆の立場になってみましょうとかっていう、あれだ。

ほとんどの人が、
①こんな小芝居に何の意味があるのだ、現場はもっと複雑で、実践で役に立つわけがない。
②人前で演じるのが恥ずかしい。
ってな理由で、中途半端に照れ笑いをしながら、割り当てられた数分間をやり過ごすだろう。

私はこれが大好きなのだ。ずーっとやっていたい。何パターンもの部下役、上司役をやり続けられる。
恥ずかしいなどとは微塵も思わない。

これなら、自信がある。おそらく特技と言っていいと思える、数少ないことだ。

こうした社が用意した研修というのは、真面目に没入して取り組むと、結構学びが多い。

で、その学びの結果が、「今のこの私の仕上がりか?」「その程度のマネジメント能力か?」
と問われても、それは預かり知らないことだ。
それはプログラムが悪いのだ。私は誰よりも前向きに取り組んだのに、成果が上がってないなら、
お金をもらって、研修を生業としている人のせいだ。

そうそう、電通九州で、私は、部員から強烈な一撃をお見舞いされたことがある。

きっと、これは万能に効く言葉だと思う。オススメだ。
若い人は、覚えておくといいのではなかろうか。マネジメント側は、これを言われると堪えますよ。

「もう、いいです、だったら他の部署のマネジメント職の方に相談してみます。」

参った。「あ〜あ、せっかく相談したのに、相手を間違えたな」という気にさせてしまった時点で、120%私が悪い。

その部員には、8ヶ月後、「あの一言は効いたよ〜」と述懐した。
でも、彼は覚えていなかった。

なんだろ、このやり場のない申し訳なさ。やり場のない反省。
そうだ。今度、ロールプレイで、部下役が回ってきたら、必ず言ってやろう。

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