リレーコラムについて

ドラマな恋 木曜日のあの人

石本香緒理

木曜日は、あのポニーテールの人に会える日。

夜8時、7歳の私はテレビの前にスタンバる。

自由だけど、やるときはやる“痛快”を絵に描いたような人。

時代劇「三匹が斬る!」の中の千石さん。

(三匹が斬る!には、続、続続、また又、新、などかなりのシリーズがある。)

茶馬に乗った王子さまに、釘付けだった。

そのときはまだ、千石役の俳優さんの名前も知らないのだけど。

 

後々、日本アカデミー賞の番組の中で、

千石さん=役所広司さんだったんだと知ることとなる。

(役所さんが出演していなければ、15歳のとき、友だちを誘い、少しの罪悪感を抱えて、

映画「失楽園」のビデオを借りてきて見ることはなかったと思う。)

 

そして、高校3年生の夏、千石さんに並ぶ、いや、越える、

理想の人に出会ってしまう。

 

奇しくも、木曜日の夜に。

 

それは「合言葉は勇気」の主人公、暁仁太郎(あかつきじんたろう)。

演じるのはもちろん役所広司さん。

 

三谷幸喜さん脚本で、主演の役所さんを囲むのは、

香取慎吾さん、鈴木京香さん、田中邦衛さん、津川雅彦さん、寺尾聰さん、

山寺宏一さん、キムラ緑子さん・・・と名だたる布陣。

(視聴率がすべてではないけど、ドラマのおもしろさに対して

視聴率がそこまで高くなかったのが悔しいくらい素晴らしいドラマ。)

 

落ち目の俳優・暁仁太郎は、弁護士(ニセ)を演じて、

産業廃棄物処理の訴訟に立ち上がろうとする村人たちに

裁判を諦めるよう誘導するはずが、

なぜか勇気づけ、背中をおし、自らも裁判に参加していってしまう。

 

暁仁太郎は、とにかくお調子者、チャラい、

女性の前でいいかっこしい、発想がお子ちゃま、

すぐ弱気になる、口が軽い、逃げる、怠ける。

千石さんと比べて、イタいところが多すぎる。

だから、そのぶん、やるときはやる(やらざる終えなくて、やる 笑)の

かっこよさのジャンプ幅が凄まじい。

 

千石さん=痛快!な人

暁仁太郎=痛痛痛痛痛痛痛痛快!!!!!!!!な人

イタいの数だけ、かっこいい。

 

でも、

”いつもはダメだけどやるときはやる”人が理想というわけじゃない。

 

あ、「孤狼の血」の大上もいいなあ、と思っても、

あ、それも役所広司さんだ、となる。

 

結局、私の好物は、

役所広司さん × ”いつもはダメだけどやるときはやる”キャラ。

役所広司さんじゃないと成立しない。

 

役所広司さん、近々、木曜日のドラマ辺りに、お願いします。

懇願。

 

 

そんな石本香緒理が、片岡さんからバトンを受け継ぎ、

今週、担当させていただきます。

 

好きなことを考えて、この一週間過ごしたいと思います。

よろしくお願いいたします。

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