リレーコラムについて

ことばのお節介

三浦麻衣

正樂地さんありがとうございます。
なにもしらない大阪に引っ越してきてすぐ2日目に
偶然お会いすることができて
ああ大阪はなんてすばらしいところだと思いました。
尊敬しています。

三浦麻衣と申します。
電通を辞めましたが
コピーライターは辞めていません。
東京から大阪に来て半年が経ちました。
広告のちょびっと外側から見つけた、
色々なことばの立ち位置みたいなものを
僭越ながらお話させていただきます。

 

〜〜GO!GO!GO!

 

「千鳥文庫」とは。
大阪、北加賀屋にある
文化施設、千鳥文化に佇む小さな本棚。

気に入った本は、
自由に(無償で)お持ち帰りできて、
自由にお持ち込みもできます。

表紙には「__より」というシールが貼ってあり、
ご提供くださった方のお名前が記載されています。
本を開くと、どんな人がどうして選んだ本なのかが
書かれたメモが挟まっていたりします。

誰かに出会うように本に出会える、
かもしれない、そんな場所

‐‐‐‐

今年4月に引っ越してきた北加賀屋には
大きめの本屋がないということに気づきました。

がーーーん

そこで「千鳥文庫」をはじめてみました。
単にこれを言い訳に
知り合いがほしかったという理由もあります。

無償本棚の仕組み自体は
ヨーロッパとかでよくあるようですが、
この本棚では「メモ書き」という
誰から求められているわけでもない
ことばが添えられています。

ただの私のお節介です。
でも
お節介とは自由であります。

本がどうして手放されたか、
どうして誰かに読んでもらいたいと思ったのか。
理由を教えていただきそのまま記載したり、
ときには聞いた内容を代筆しメモにする。

表現が過剰でもだめ、嘘はもっとだめ。
短くてもいいから、
一人ひとりの中にある
その人だけの感情を探しながら
メモを書けたらと思ってます。

いつもはちょっと無口なパン屋の店主さんが、
実はめちゃくちゃサブカル好きだと知ったり。
ご近所のカフェのお父さんは、
昔絵本作家を夢見て自費出版していたと知ったり。
本を介して人が見えてくるのがたのしい。

本を持ち帰る人は、本だけでなく
エピソードも持ち帰ってもらえるように
努めています。

本と
お節介なことばたちが
まちをぐるぐると
巡りつづけてくれたらうれしく思います。

 

(※千鳥文庫はobakeでやっています)

NO
年月日
名前
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5691 2024.04.20 長谷川輝波 言葉オブザイヤー@韓国の街中
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