リレーコラムについて

夏休みの宿題をいつやるか

河西智彦

前回のコラムから間が空いてしまい本当に申し訳ありません。

今週いっぱい僕が担当させていただきます。

 

さて、今日のテーマは「いつ、やるか」。

 

「今でしょ!」という林先生のツッコミのネタふりではなく、

みなさんは仕事をいつやるか、を聞きたいのです。

 

いわずもがな、僕たちクリエイターの仕事は毎日これだけの量の業務を処理して・・・というものではなく、「いつまでに〇〇をする」という締切期日型になります。

 

そうなると出てくるのが、「いつ、やるか」。

 

早めにやってしまい、後を楽にする人もいるし、ギリギリまでやらずに締め切り前だとか打ち合わせ前に駆け込みでやる人もいると思います。

 

あるいは、金曜日夕方に修正が入り、月曜日朝に提案をしなくてはいけないとき。

  1. 金曜日中に終わらせて土日を優雅に過ごす
  2. 土曜日にやって日曜日は休む
  3. 日曜日の夜にようやく取りかかる

 

人によって違うとは想うのですが、勝手な仮説で言うと「企画をいつやるか」は

「夏休みの宿題をいつやっていたか」と連動しているんじゃないかと思うのです。

 

結論から言えば、僕は8月31日に宿題をやっていました。

それまでは夏休みを満喫し、そのぶん8月31日は学校を呪い、やってこなかった自分を呪い、世界のすべてを呪いながら宿題をやります。つらいです。でも、そのぶん30日以上遊べるのです。

 

じゃあ夏休みに入った直後に着手するとどうでしょうか。すると、おそらく1日では終わりません。追い込まれた状況ではないのでダラダラやることになり、最低でも3〜4日かかるでしょう。終わった後は天国ですが、遊ぶ期間が短くなってしまいます。「夏休みだ〜!」という気分にも浸れません。

こうした屁理屈を並べながら、毎年8月31日に憤怒の表情で宿題をしていました。

 

そしてクリエイターになって10年以上。

僕は8月31日を突破して

9月1日の朝から企画書に着手する身体になってしまいました。

 

もう最低です。クズです。わかっています。わかっているのですが、もうゴールテープが見えてからじゃないと取り掛かれないのです。

正確に言えば、どんな課題でも30〜50案ぐらいは考えるので、企画はしています。早めにに企画をはじめても「もっといい案があるんじゃないか・・・」と粘るので、結局締切しか自分を諦めさせられないのです。「もう時間切れだ・・・」と企画するのを諦めて、企画書を書き始めるのが9月1日の朝なのです。

 

少人数でやるので(ひとりで業務をすることもあります)、迷惑は最小限にとどめていますが、本当に失礼だと思います。

 

ただ、プレゼンに間に合わなかったことだけはなく、最初はやきもきしていた営業も、二度目からは「まぁ間に合うから」と任せてくれます。そこにも甘えてしまいます。

 

また、関西の某代理店の大御所クリエイターが、ギリギリまで企画を粘り、タクシーの中でコンテを書き、そしてコンテをコピーする時間もないので、横に営業を座らせて、自分と同じようにコンテを書け、と真似をさせて2部コンテをつくってプレゼンした、というメチャクチャな逸話を聞いて「あぁ、やっぱり粘るのがいいんだ」と目を輝かせてしてしまうのです。

(ちなみにこの手の人間は、手塚治虫先生の締切話などにもワクワクします)

 

みなさんはいつ企画をしていますか?それは夏休みの宿題と連動していませんか?

していないなら、どうやって修正しましたか?

修正した方法こそ、教えてほしいのです。

 

依存症患者のように、これはこれで苦しいのです。

いつの日か、8月15日ぐらいに宿題をする自分になりたいです。いや本当に。

 

ということで、9月3日ぐらいに2回目のコラムを書いた僕からの、長すぎる言い訳文章でした。本当に申し訳ありませんでした。

 

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