リレーコラムについて

水から生まれる幸せのエネルギー

丸原孝紀

知れば知るほど絶望するんです、環境のことって。
もうどうにもならないんじゃないか、
人間はもう終わりなんじゃないかって。

でも、R水素ネットワークというNGOの
コミュニケーションをお手伝いするようになってから、
私は少し、希望を持つようになりました。

水素というのは水を電気分解してできますよね。
R水素は、自然エネルギーを水素として
貯めて使うアイデアなのです。

電気として使って余った自然エネルギーで
水を電気分解し、水素として貯めておく。
水素はガスの代わりに燃やして使えますし、
燃料電池を使えばまた電気に戻すことができます。

貯めることで、
自然エネルギーの不安定さを補い、
ポテンシャルを高めるんですね。

水と自然エネルギーがあれば地域単位で
エネルギーが自給できる。
そして何より水素は、燃やしても
水に戻るだけで有害なガスを出しません。
水からできてまた水に戻る、
クリーンで持続可能なエネルギーのかたちなのです。

このR水素、デンマークのロラン島やハワイ島、
カナダのベラクーラなどで実例が出てきていて、
日本でもホンダが埼玉県で実証実験をしていたりします。

でもまあ、あまり知られていない。
まったく新しい概念なので、
どう伝えるのかがとても難しいんです。

R水素ネットワークの代表の江原さんは
「江戸時代の人に女性参政権を説明するくらい難しい」
と言います。

私も最初は何のことやらわかりませんでした。
でも、粘り強く話をすることで、だんだん
「何を、どうやって伝えていったらいいか」が
解きほぐされていきます。

コピーライターの仕事は、
ただ言葉を書くだけではない。
複雑な概念を言葉で整理していく、
それがまず大事な仕事になります。

メディアは変わっても、使う言葉は変わっても、
人間が考える動物である限り、言葉を使う限り、
コピーライターの仕事は必要です。
ただ、必要とされるスキルや表現も変わりますから、
そこには敏感でいないといけない。
変わっていかなくてはいけない。
古くなってるヒマなんかないから、面白いんです。
コピーという仕事は。

途中、TCCホームページのリニューアルに
巻き込まれてストップしましたが、
一週間お付き合いありがとうございました。
ご意見、ご感想などあれば、Twitterで
@ecogroove 宛にメインションいただけるとうれしいです。

次は、先輩としても男としても尊敬するシブい兄貴、
村田圭誉さんにお願いしています。村田さん、楽しみにしてますよ。

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