立派ではない人

立派ではない人が好きだ。
それはどこか欠落してて人間くさいと言いかえても良い。
そして、そういう人が大阪に多いというのも事実だ。
いや、それは偏見か。
ただ大阪で暮らしている僕が立派ではない人に頻繁に遭遇しているのは事実だ。
大阪梅田の地下街。
立ち飲み形式の串カツ屋で1人で飲んでた時のこと。
隣に競艇帰りっぽいおじいちゃんが来ました。
彼は、着くなり大声で
「生ビール大2つに、牛かつ2本と、えびといかとウインナー、玉ねぎ、じゃがいも!」
と大量に注文した。
特筆すべきは生ビールを2つ注文したところだ。
そして、即座に店員さんに「姉ちゃん!お勘定!」と叫んだ。
『早いやろ』
ボクも含めた店中の人が心の中でツッコんだ。
困惑する店員さん「まだ何も食べてませんよ?」と。
その後のおじいちゃんのセリフが素敵だった。
おじいちゃん
「ちゃうねん、ちゃうねん!酔う前に払うねん!
せやないと払い忘れて食い逃げしてまうねん!
それでオレ何回も捕まってんねん!」
・・・なんて夢中になってしまう会話なんだ。
店員さん「・・・そうなんですね。」
笑いをかみ殺した声の店員さんはレジに向かい、おじいちゃんはまだ何も食べていないのにお会計を済ませた。
明らかに安心したおじいちゃん。
ゆっくり串カツ食べて、
ゆっくりビール(2杯)も飲んで、
ええ感じに酔っぱらい、ご機嫌でした。
それを他のお客さんも僕も微笑ましい気持ちで見ていた。
そして完食し満足したであろうおじいちゃんは、帰る時に大きい声でこう叫んだ。
「お姉ちゃん!お勘定!」
飲んでたビールを吹いた。
店員さんもほかのお客さんも店中が一つになった瞬間でした。
立派ではない人が好きだ。