告知でガルボ
直川さん、バトンありがとうございます。
世の中がミレニアムに沸く頃、中学生だった私は、広末涼子に夢中だった。
驚きの頭身、上品な顔立ち、さらさらショート、スポーツ万能。とかく爽やか。
その全てを持ち合わせぬ己ながら、己だからか、強い憧れを抱いていた。
定期的に最新の広末を摂取できる方法のひとつが、TOKYO FMで放送されていた
「広末涼子のがんばらナイト!」というラジオ番組。
その中に「告知でガルボ」という広末の仕事情報を教えてくれるコーナーが
一時期あった。(当時、広末はガルボのTVCMに出ていた。)
ラジカセに自分の声を吹き込みオリジナルのラジオ番組をつくり、
それをまた聴くというのを趣味にしていた私は、
「告知でガルボ」も自作番組のレギュラーコーナーへすぐ取り入れた。
「告知でガルボー!今週は月曜日と水曜日と金曜日が塾です!土曜日はおばあちゃんち!」
ひとりっこと根暗をラジオ電波で煮詰めた陰鬱な思春期。
他に広末になるためにしたことといえば、広末のコンサートのMCの再現。
ファーストツアーの最終日、武道館。ラストに「明日へ」を歌いながら、
その間奏で身近な人へのお礼を涙ながらに語っていくくだり。
「大切な友だち。横浜組のみんなありがとう…。」
横浜組とは広末の学校での仲良しグループの名前。
みんな横浜で暮らしていて、学校がある都内から一緒に帰るうちに
仲良くなったという経緯がある。
当時、私はクラスに馴染めず学校に友だちはいなかったが
(こんなやつ誰も友達になりたくないやろ)
関西在住ながら、イマジナリー横浜組に所属していた。
話は戻って、みんなへお礼を言うくだりを、
ビデオテープが擦り切れるほど見て覚えお風呂の中で、実演する日々。
「支えてくれる、やっちゃん、パパ、ママ、ありがとう。
がんばらナイト!リスナーの中には受験生も多くいるのに、
この時期にコンサートして申し訳なかったなって…」
お風呂の中で喋ったことって、
外には一切漏れてないと思っていたけれど、
それは親が黙って入っていたからであって、
私が広末していたことは親には全部つつ抜けていたらしい。
そして、親、主に母は私のことを変わった子と早々に受け入れてくれていたので、
別に驚きもしなかったらしい。父はいつもただそこにいる。
寝ても覚めても広末だった。
エコールロゼというジャスコと地元の商店街が合体した商業施設の
服屋さんで買ってもらったチェックのシャツをはおり、
自転車で街路樹の下を通り抜ける3rdシングル「風のプリズム」のPVごっこもしたな。
口に虫入ったな。
ご察しの通りの帰宅部でしたが、
同級生が走ったり、投げたり、蹴ったり、打ったりしてるその裏で、
私は負けない熱量で広末してた。ひたすら広末してたんだ。
| 6040 | 2026.02.02 | 告知でガルボ |
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