アジフライ
広告はアートじゃないし、
代理店のクリエイティブはクリエイターじゃないし、
つくった映像を「作品」って呼ぶのはエゴだし、
という、しばしばこの業界に向けられる指摘は
すべて正しいと思うのだが、
広告はロジックで、
代理店で働く人はすべてビジネスマンで、
売り上げや効率が良ければ正義で、
みたいなことを言われると、
ちょっと待てよと言いたくなる。
なぜそうなる?
話が極端すぎませんか?
美意識や倫理観はどこに行った?
というか、心はどこに行った?
食堂で出てくる定食に
心がこもってなかったら寂しいし、
服を買うときに
味気ない接客をされたら悲しいし、
すべての仕事には
ある程度の美意識や倫理観が
内包されているものではないのですか?
このアジフライは、
つくり手のコスト意識や生活を反映した
ビジネスの結晶であると同時に、
つくり手の倫理観や美意識も
感じられる味わいであると。
そういう話は認められませんか?
広告うんぬんではなく、仕事観の話として。
僕は、アジフライくらいの気持ちです。