リレーコラムについて

Tales of SHURA 〜 修羅の国の物語④ 〜

平田純一

地元の公立中学は荒れすぎていたこともあり、

僕は私立の中学に入学することになった。

 

(怖いもの見たさで公立中学の入学説明会に

参加したが体育館で話す校長の頭や顔に

たくさんのレーザーポインターが照射されていた)

 

ただ、僕が入った中学も私立とはいえ、

修羅の国内にある学校だったので

たぶん私立にしては荒れていたし、

周辺も治安が決して良くなかった。

 

例によって、僕は平田家の鉄の掟により

寄り道せずに真っ直ぐ家に帰る日々だった。

 

当時、中学で流行っていたいのは、

ダンスダンスレボリューション(通称ダンレボ)。

 

足元に「↑」「↓」「→」「←」の矢印が書いてあり

画面に次々ランダムに出てくる矢印を

音楽に合わせて踏みながら踊るリズムゲーである。

 

そして、中学の向かいにはゲームセンターがあり、

友達は放課後、ダンレボに明け暮れていた。

 

もちろん、平田少年もやりたくて仕方がなかった。

ただ、当然ゲームセンターに行くなど

許されていない平田少年は・・・

 

 

 

海賊版のダンレボを

開発することにした。

 

開発と言ってもパソコンもスマホも家にない時代。

何なら部屋にテレビもない。

 

僕の部屋にあったのは、

とある東大生が子供の頃から

ホワイトボードがあったという話を親が聞きつけ、

買い与えられた無駄に大きなホワイトボード。

僕はそのホワイトボードに…

 

無数の矢印を書いた。

 

そして、床にも「↑」「↓」「→」「←」を書いた紙を置き、

ホワイトボードに書いた矢印の順番に踏み、

ただひたすらに踊りまくった。

 

無音で。

 

 

音楽と映像がないだけで

僕にとっては紛れもなくダンレボだった。

 

何なら僕のつくったダンレボは無料だし、

同級生の誰よりも踊り狂ったと思う。

 

これで瞬発力が鍛えられたのか(?)

帰宅部のくせに中学で一番足が速かったし、

なぜか剣道部の友達より、剣道が強くなった。

 

そんな普通とはちょっと違う

環境の生活が大学に入るまで続いたわけだが、

 

広告業界に進もうと思ったのも

学生時代にできなかった「放課後の青春」を

取り戻したかったからかもしれない。

 

もちろんコピーライターになって

最初(どころか10年くらい)は

結果も出ずしんどかったけど、

今は毎日の仕事が馬鹿みたいに楽しいのです。

 

おわり

 

————————————————————-

一週間お付き合いいただき、

ありがとうございました!

来週からはTCCの受賞パーティで

お互いどらちかにコラムが回ってきたらバトンを渡そうね!

とイチャイチャ約束した

たぶん僕とは真逆の陽キャな人生を送ってそうな

新人賞同期の棚橋さんです!

 

決めつけは良くないって何かのCM見たので、

その部分だけ訂正させていただきます!

NO
年月日
名前
6072 2026.03.28 平田純一 Tales of SHURA 〜 修羅の国の物語④ 〜
6071 2026.03.26 平田純一 Tales of SHURA 〜 修羅の国の物語③ 〜
6070 2026.03.25 平田純一 Tales of SHURA 〜 修羅の国の物語② 〜
6069 2026.03.24 平田純一 Tales of SHURA 〜 修羅の国の物語① 〜
6068 2026.03.22 平田航聖 ロック
  • 年  月から   年  月まで