リレーコラムについて

風曜日

市野川豊昭

50歳を過ぎてウインドサーフィンと出会った僕は、春から秋にかけてせっせと材木座に通うようになった。もちろん、土日、祝日が多い。フリーランスのようなものだから、平日でも行って行けないことはない。でも、急ぎの仕事や突発のトラブルへの対応のことを考えると、なかなかそうもいかない。やはり、海に出るのは休みの日に集中する。
ところが、そのロッジの仲間には曜日感覚の欠如しているメンバーが何人かいる。その日の風次第では、平日でもクルマを飛ばして風に乗りに来るのである。彼らには、風曜日がある。近場ということもあり、自由になる仕事ということもあり、うらやましい限りだ。当然上手だ。風向き、強さに関係なく、自由自在にボードを操る。江ノ島あたりへラクに行って帰ってくる。
そんな彼ら曰く「50歳過ぎても乗っている人はいるけど、50歳過ぎて始めた人は少ない。すごいですよ。若いですよ」なんておだてられるので、こっちはせっせと行くことになる。若いうちに始めるに越したことはないと思うが、僕はいま十分楽しんでいる。楽しみながら運動不足を解消し、ストレスも消えうせるのだから、一石二鳥。スポーツクラブでマシーントレーニングするより、ずっといい(何を隠そう、以前はスポーツクラブに通っていた。いまは脱会しました)。
ウインドサーフィン初心者の僕と、僕よりちょっと上手い親友は、ロッジ・メンバーの最年長である。そして、僕らにウインドサーフィンをそそのかした彼らも、もう何年かすると50歳になる。

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