落語のR
2015年2月10日、本日R-1グランプリ決勝戦でした。
もともとR-1のRは落語のRからとったらしいのですが、
第一回当時はともかくもう落語家さんも決勝残ってないですし、
落語と他の「ピン芸」はどう考えてもやっぱりぜんぜん別物だから、
この大会の呼び名はP-1グランプリで良かったのでは…などと思いつつ。
つい最近立川談春さんの「赤めだか」を読了したばかりなのですが、
小さい頃、「芝浜」が嫌いでした。
大の大人が、今までのことは「夢だった」なんてことを信じるなんて、
あるはずがない! リアリティがない! と思ってたんですね。
ところが、仕事を始めて、時々発生するめちゃくちゃな忙しさも経験し、
かつお酒も飲めるようになってみると
・・・ワカル。
ぜんぜんわかる。いや、しらふでも「あれ、この件、私メールした? …ほんと?」
などということが頻々におこるのですが(1通目を忘れて、
イチからほぼ同じ文面の2通目を送信していたりしてとても怖い)。
お酒を飲みすぎたから、という点に関する納得よりは
「あれは夢だった」と言われれば信じられるくらい、
大人は考えなくちゃならないことが多くって、忙しい…というのが
近いかなぁと思いますが。
酒が飲みたい、金が欲しい、モテたい、さぼりたい、あいつが嫌い…
談志師匠のおっしゃるところの「業の肯定」である落語は
年をとって煩悩が増えれば増えるほど面白い!
落語ではありませんが、自分がなってみてわかったものとしては
子どもにモノやお金を与えすぎてしまう親のキモチ
(そしてその子どもはマンガやドラマではたいていグレてしまうのですが…)。
いやいや、そんなステレオタイプな親って、脚本家がサボってるだけで
実際おらんでしょ、と自分が子どもの頃は思っていたのですが、
いや、いるし。いるよ。なっちゃうのも簡単。
子どもと一緒にいる時間が短いから、いい顔をしていたい。
かつ、一緒にいない罪悪感から、お菓子もオモチャもすぐ買ってきてしまう。
夜遅くに土産をぶら下げて帰り、今寝た子どもに
「お~い、ケーキ買ってきたぞぉ」と言って
「あなた!」と嫁に怒られる・・・
「昭和のダメ親父」のキモチが、今すっごくワカルのです。
また明日(建国記念日ですが、TCCリレーコラムはあるのでしょうか?)。
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