本音の独立談 その2
すこし日が空いてしまいました、すみません。
土曜なのでゆっくり書けます。
さてさて前回からにつづき、
会社を卒業してよく聞かれる質問シリーズ
ふたつめは
「どんな感じ?」
です。
ありがたいです。
気にかけていただけるだけで。
この答えはとてもシンプルで、
会社を卒業してから、
40歳を超えて発見した感情があります。
自分にとっては世紀の大発見。
「不安って、楽しいものだったんだ」
これにつきます。
卒業するかどうか悩んでいる頃は
しょうじき不安で、
いやー辞めたら食っていけないんじゃないか
家族をちゃんと養えないんじゃないか
そもそも自分に仕事来るのか
なんて考えちゃって
不安という状態はあまり楽しくなかったんですね。
でも走り出すと変わりました。
不安な気持ちは全く変わらないんですが、
不安だから、会社の戦略練ろう
不安だから、企画頑張ろう
不安だから、営業頑張ろう
不安だから、仕上げこだわろう
不安だから、ちゃんとお土産選ぼう
という感じで、
不安がきっかけになって
意欲が湧いてきて、小さな行動が起きるんです。
そうすると、
ひとつひとつの瞬間に夢中になって
なんというか生きてる感が上がる。
ときどき
仕事がヒットする、クライアントに喜ばれる、仲間とわかちあえる。
そんないいことも起こる。
流れがよくなる感覚があります。
僕はいま、
・電通時代から引き続き頼んでいただくお仕事
・(株)本音 にあたらしく頼んでいただくお仕事
・(株)ContentAgeというスタートアップの経営陣としての仕事
3つをやっています。
シンプルに仕事量は3倍くらいに
なっていると思うんですが、
特にひとつひとつの仕事へのコミットが薄くなることがないのは、
この「不安」の力によるところが大きいです。
頼りない足場の中で、人は不安を感じる。
けれどだからこそ、創意工夫や行動が生まれ、
その行動や小さな結果は充足感につながり、
気づけば心が「楽しい」に満ちはじめる。
すべての不安が楽しいとも言いきれません。
それは嘘になります。
でも、不安という感情のことを
僕はたしかに、好きになりはじめました。
このコラムも不安だったのですが、
書いているうちに楽しくなってきました。
明日も、書きます。
(株)本音
クリエイティブディレクター 見市 沖
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