リレーコラムについて

広告会社の施策評価を信用する人いない説

岩本光博

どうも、トヨタコニックの岩本です

今回は、
広告会社で働く自分が
広告会社の効果測定を信用できないというお話です

社内の誰かに怒られそうだけど、

そもそも
次の広告予算を取ろうと企んでいる人たちが、
自分たちで作った広告を、自分たちで評価する

これ自体、
「正しい評価ができるわけないやろ!」と思ってしまうんです

モニター調査でも大勢の人を集めて、
広告を見てもらった後に
「理解が深まりましたか?」って、

深まらんほうがおかしいやろ!!!
と、思っちゃうんです

—–

過去に一度、
効果測定でいい数字を出せなかったことがありました

説明するときに、最初は定番の
「この数字はダメだったけど、こっちではこんな結果も!」
「今回の結果から、次に何をすべきかが明快に!」

と、話をすり替えて
逃げ切ってやろうと思っていましたが
話を聞く人たちは、みるみる不機嫌に…

こういう時は
正直に謝ったほうが
一人の人間として信用されるはず

そう思って、
「すみませんでした、今回は失敗しました」と
勇気をもって言ってみました

すると、偉い人が大慌てで
「え!うそっ!失敗したんですか!?」とショックを受ける結果に…

やばい!ミスった!!!

ここからは地獄の時間でした

—–

いまの時代、広告は
数字で評価しないと変だけど
数字で評価するのはおかしいとも思っています

「いいデータを出した広告が、いい広告」ならば
人気声優や、人気アニメ、人気フィギュアスケーターを
起用した施策ばかりになるし

数値目標は達成できても
そのブランドが目指すべき世界観から
どんどん離れていく可能性も

甲本ヒロトさんの
「売れているものが良いものなら、世界一のラーメンはカップラーメンだよ」
に近いことを思ってしまいます

施策評価を聞く側も、
数十ページの緻密なレポートよりも

たった6件のYouTubeのコメント欄をみて
「いいコメントが多いね」なんて言うこともあるし
効果測定って本当に難しいと思います

ある時、トヨタの人が言っていた

「広告会社もコンサルも、
お尻はたたくけど、自分たちでお尻は拭かない…」
という言葉が、やけに胸に刺さりました

—–

ところでコピーライターのみなさん!
「障がい者」と「障害者」、どちらを使っていますか?

明日はこれがテーマです

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