リレーコラムについて

二兎どころじゃないけど

原田真由

誰にも言ったことがないのですが、
最強になりたいなーと
ずっと思っています。

わたしの中での最強像は、
ベクトルが2つあって

ひとつは陰と陽の両立軸。

黙々と粛々とシビアに面白くするために考える人でありたいし、
思いやりのある明るい人でありたいです。

もうひとつはクールとギャグの両立軸。

技術的なビジュアルのかっこよさと、
人間由来の不条理な面白さが
両立しているものが好きです。

 

ふたつの軸を重ねて、4象限をつくったときに、
その真ん中にいる人が最強だと思っています。

どっちつかずとも言えますが、全部を兼ね備えたものに憧れます。

 

でもぜんっぜんうまくいかないですね・・・
こんなふわっとしたこと言ってる時点で駄目なのかもしれません。
普通にどっちつかずになってます。

 

まず、職能的に見ても、わたしはかなりどっちつかずです。
今は8年目のCMプラナーですが、
4年目まではストプラだったので
ちょうど脳が半分ずつに分かれていることになります。

 

正直、左脳を捨てたいなあ!と思いつづけています。
事情を整理してばかりで、企画が弱っていくのに気づけない。
とっさに左脳的なことを言ってしまって
やってみたら良くなくて、センスのない自分が怖くなります。

 

だけど左脳も役に立ったことがありました。

 

「Yes!和カツ食いに行く!」

という、ケンタッキーの和カツバーガーのWEB動画で
2025年のTCC新人賞をいただきました。

思いっきりダジャレコピー。
もちろんはじめは音で思いつきました。

 

でもそのあと提案や許諾を進めるにあたり、

「和カツ認知向上」「喫食トライアル促進」
というオリエンへのまっすぐな答えだと言い張り、

「ニッチなメニューを、国民的CMソングの力でメジャーにする」
みたいな企画意図をつけて説明し、
関わる人みんなに企画を”いいね!”と思っていただけたことで、

歌詞や構成など、意味はさておきとにかく音優先で自由に作ることができて、
それで今、こんな貴重な機会をいただけています。

 

左脳のこと、今でもめちゃくちゃ嫌いだけど、
たまにすごい武器になってくれることもあるから
なんとかうまく使いこなしたいなと思います。

 

右脳と左脳の両立軸。
めざす最強のベクトルがまたひとつ増えてしまい
途方に暮れています。

 

こんなことごちゃごちゃ考えてる暇があったら企画します。

NO
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