リレーコラムについて

魔のムサコトライアングル

吉兼啓介

喫茶店で企画をするようになって数日。
PCに向かって企画している僕の後ろの席に、
女子大生2人組が座った。

女子A「ムサコってさぁ、武蔵小杉だよね?」
女子B「は?武蔵小山でしょ」

キーボードを叩いていた手が止まる。
たしかに。どっちなんだ?
そこに遅れてもう1名、女子大生がやってきた。
もう一度質問を繰り返す女子たち。

女子A「ムサコってさぁ、武蔵小杉だよね?」
女子B「だから武蔵小山でしょ」
女子C「…武蔵小金井だと思う」

おもしろくなってきたぞ。
バミューダトライアングルならぬ、
ムサコトライアングルだ。
さっそく僕はGoogle Mapで
3つのムサコに印を付けて結んでみた。

すると、武蔵小金井を頂点にした
鋭角な三角形が浮かび上がった。
それはまるで鋭利なナイフのようで、
事件性を感じざるを得ない。

そのトライアングルの中心で
失踪事件や不可解な事件が起きているに違いない。
そう思った僕はゆっくりと、だが確実に3点の中心に迫った。
いつの間にか僕の背中は汗でぐっしょりと濡れている。
喉が渇き、自分を落ち着かせるように水を飲み干す。
焦るな。もうすぐだ。
やがて僕は、上用賀にたどり着いた。

「上用賀…」
思わず口にした瞬間、
喫茶店のマスターが不気味な笑みを浮かべてやってきた。
そして僕に顔を近づけ、
空っぽになったグラスに水を注いでくれた。
…ありがとうございます。
はっと思い振り返ると、女子大生3人は消えている。
気づいたら1時間が過ぎていた。

昨日もコラムで書いたが、
「喫茶店で企画するとサボっちゃう」という良い例だ。

コラムは一週間サボりませんでした。
来週は博報堂を独立したての
尾形真理子さんにバトンを渡します。
真理子さん、楽しみにしてます!

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