リレーコラムについて

若手大賞で感じた若い世代の感覚

藤田卓也

自薦、他薦は一切不問。
応募できるのはU-30だけ。
「コミニュケーション」ならなんでもあり。
広告のキャンペーンでも、
スタートアップのアプリでも、
企業の新規事業でも、
市民のムーブメントでも、
なんだっていい。

そんな一風変わった広告賞が若手大賞です。
日本広告業協会(JAAA)により2014年に生まれました。

ていうか、広告以外も入るので広告賞じゃないんですが、
説明がわかりやすくなるんで便宜上そう言ってます。

 

僭越ながらその審査員を2年間務めさせていただきました。
広告会社10社から2名ずつ、計20名で。
電通からは、檀上真里奈さんと、僕。

 

いわば広告界が呼びかける、異種格闘技戦。
だから審査は毎回めちゃくちゃ悩ましい。

去年で言えば、認知症患者への理解・共感を呼びかける「注文を間違える料理店」に、うんこ漢字ドリル、カンヌライオンズでもグランプリを受賞したスマホ精子検査キットの「Seem」、若者の投票率アップのためのNPO法人の運動「JAPAN CHOICE」、農家の後継者不足に挑むお米「あととりむすこ」…などなどが同じ議論のテーブルに乗る。
最終審査にこそ残っていませんが、応募作の中には映像や新聞広告、TV番組なども入ってくる。
どれもこれも、若手が胸を張って応募してくれている秀作揃いです。
「課題を解決している!」「これからの広告へのヒントがある!」という熱量があります。

 

多様な20人が審査に向き合ううちに明るみになっていくのは、今の若手が何を正義と感じているのか、です。
そもそもが毛色の異なる応募作たち。比べるのなら意見は対立してなんぼ。
言葉を交わして交わして交わしてようやく「褒めたいのはこっち」が浮き彫りになってくる。
僕が感じたことが若い世代みんなの正義ではないと思いますが、
応募作への傾向と、審査での会話からなんとなく思ったことがあります。

 

例えば、「結果へのこだわり」がすごく強い。

何か課題を解決しようとしているのなら、どこまで解決できたの?
すべて解決できないほど大きい問題なら、このプロジェクトは継続だよね?
不景気だデフレだ、少子化だ高齢化だ、環境問題だと、
ガキの頃からどっかで聞いたことのあるテーマが
今もワイドショーを賑わせているわけですからね、
解決が如何に難しいことを肌感覚で知っているというか。
かなりシビアに、結果へのコミットをチェックしている気がします。
ものすごく画期的なテクノロジーで新しいソリューションが生まれても、
意外に冷静で「解決と呼ぶにはまだ規模が小さいよね」
みたいな意見がでたりします。

 

それに付随して、「問いの新しさ」も大切にする。

新しい取り組みか?ではなく、新しい領域に挑む取り組みかが大事。
その課題は新しいのか、根深いのか、加速するのか。
どれかではなく、複数が含まれているか。
聞いたことのある課題なら、その絡み合った原因の中でも新しい発見があるか。

あと「集団プレーも個人プレーもできる人への敬意」を惜しみません。

新しい問いに取り組み、結果を出す。
これがただ個人だけの力では難しいことはもうわかっている。
だからチームで成果を出していかなきゃいけない。
だけどSNSはじめネットカルチャーで個人の強みに魅了されてもきた。
めっちゃ優秀な個なんだけど、まわりを巻き込むのめちゃうまい。
そんな人を心の底から尊敬するきらいがあるような気がします。

 

あれ、みんなこういう世代でくくられるのを特に嫌ってたような…
と思いつつ、審査の過程で単なる「ソーシャルグッド」みたいな
ワンワードでは表しきれない発見があったのでまとめてみました。
あくまで個人の意見です、悪しからず。

 

—-

 

次週は、同じ電通で、同じ局で、同じ部だった北田有一さんにバトンを!
この度、北田部ができまして(パチパチ!)、同じ部でなくなってしまったのがさみしい限り。
(旅行に始まり、話題のVR施設に行ったり浴衣で浅草巡りしたりと和気藹々とした楽しい部だったのです)

北田さん、よろしくお願いします!

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