リレーコラムについて

勝敗

淺井勇樹

勝つとはどういうことか考える。やはり誰かと比べることで判断されるものなのか。自分に勝つという捉え方もある。でも、自分に勝ったというのは自分にしか分からないのだから、それは勝ったことにならないという反論もありそうだ。いずれにしても、私たちはいつも勝敗を決めなければならない状況に晒され、白黒をつけて結論を出すことを迫られる。それはとても辛いことだなぁとモヤモヤしていたとき、自分の身近にあるものに救いを見付けた。私はJリーグが好きで、ほぼ毎週やってくる試合に一喜一憂しながら地元のチームを応援している。サッカーの試合には「勝ち」と「負け」だけではなく「引き分け」も用意されている。勝つと3ポイント、負けると0ポイント、引き分けると1ポイントがもらえる。ここで人生に置き換えてみる。人生の中で「引き分け」を意識することはあるだろうかと考えてみる。もしかすると私たちは、人生の様々な場面で、「引き分け」を「負け」に限りなく等しいと捉えがちなのではないか。白黒をつけたいがために、二者択一をしてしまっているのでないか。「引き分け」には、なんともスッキリしない後味が残る。でも、「引き分け」は「負け」ではない。しっかりと1ポイントをゲットしているのだ。こう考えると、少しだけ楽に生きていける気がする。

淺井勇樹の過去のコラム一覧

5309 2022.05.27 信頼
5308 2022.05.26 エビ中
5307 2022.05.25 勝敗
5306 2022.05.24 偶然
5305 2022.05.23 言外
NO
年月日
名前
6026 2025.12.24 坂本和加 あのひとのこと②
6025 2025.12.23 坂本和加 あのひとのこと①
6024 2025.12.20 一倉宏 誕生日とお正月は
6023 2025.12.19 一倉宏 コピー年鑑をよろしく
6022 2025.12.17 一倉宏 ジェンダーとコピー
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